坂口健太郎主演の「私はあなたを知らない、」を観てきました。監督は中野量太で彼のオリジナル脚本。日仏共同制作作品。

ネタバレなしで紹介するのご難しいので思い切りネタバレしています。ストーリーが気になっていました。


こんなお話です。


私は東浜紗月(堀田真由)。サツキって呼んでね。退屈な田舎から東京に出てきて、ゴム手袋工場で働き始めたの。

そこで超好みの塩顔イケメン発見しちゃった!


西山夕平(坂口健太郎)さん。

家族に縁がない夕平さんはコミュ障だしちょっと面倒そうな人だけど、なんといっても高身長だし見た目がどストライク💞

私からグイグイ行ってキスもこっちからして、彼の家に泊まる仲になっちゃった、ウフ。


私の家にも来てもらおうっと。

実は私はシングルマザーで、朝子という5才の一人娘がいるんだ。夕平にはまだ言ってない。


説明するのも面倒だから、夕平に鍵を預けて家に入って貰って、いきなり夕平と朝子をご対面させちゃった。もちろん私の同席はなし!


夕平は驚いたけど朝子を受け入れてくれたの。優しい人でラッキー♬

どんどん仲良くなる夕平と朝子にほっこり。

厳しい母(原田美枝子)にも紹介しちゃった。せっかく母に東大出の年収800万だと嘘ついたのに、夕平ったら工場勤務で年収240万だと打ち明けちゃって可愛い人!


でも夕平はちょっと朝子を大事に思いすぎてないかな?むしろ私より大事みたい。

工場を時短にして朝子の運動会の徒競走の練習させるってお給料減るしやり過ぎだよ。


と思ってたら、運動会当日に朝子の靴が脱げてビリになっちゃった。

夕平ったら焦って「朝子の為にもう一度徒競走をやらせてください!靴が脱げちゃったんです!」と幼稚園の運動会に乱入。やめてやめてみっともない。案の定、夕平は職員たちに担ぎ出されて閉め出されて私は思いっきり気まずい思いをした。


幼稚園の先生に夕平をとりあえず「婚約者」と紹介させたのまずかったなあ。でもしょっちゅう私の代わりに朝子を迎えに行ってもらってるんだよね。


夕平の朝子への思いはエスカレートして、私にもっと家族として朝子を大切にしろとか言い出すしウザすぎ。


私は朝子の将来のためを思って工場を辞めて会社勤めでしょっちゅう残業をしてるし、その為によく夕平に朝子の面倒をみさせまくってるけどいい加減うるさい!もう別れようっと。見た目が超好みだけどコミュ障だし重いしいつまで経っても工場勤めだしもういいや。


夕平は一応、別れを受け入れてくれたけど、朝子とはどうしても会いたいみたい。


幼稚園に行ったり、約束してたクレヨンを渡そうとしたりで夕平はストーカー化。ヤバ!ヤバ!

朝子も夕平に懐いてて困ったなあ。


どうしてももう一度会いたいと言われて、アパートの前で待ち伏せしてる夕平とご対面。ウザいから、前に貰ったサボテン🌵はとっくに捨てたと嘘ついちゃった。


そしたら、私が前にあげたパン切り包丁で襲いかかってきたの。え?私、夕平に階段から落とされて殺されちゃった?マジでヤバい奴を相手にしちゃったよー!


◇◆◇

 

ウザくて大変読みにくい文章で失礼いたしました。でもサツキもかなりヤバいノリの女性。


いきなり5才の我が子・朝子と交際相手を2人きりでご対面させるサツキ。繰り返しますが、その場に母であるサツキはいません。朝子の存在すら夕平には知らせていません。


夕平は夕平で、別れを受け入れられずに人十倍くらいウダウダと悩むんですが、サツキの彼氏より、朝子の父親でなくなるのが耐えられなさそうなのは気の毒でした。


サツキは、坂口健太郎の見た目で全く女性に慣れてない夕平をなんとも思わなかったのか?


その後、夕平は殺人罪で刑務所に服役。成長した朝子(早瀬憩)は育ての祖母から全く覚えていなかった夕平の存在を知り、刑務所まで彼を訪ねる関係になる、というもの。


その時にもう夕平は出所間近。

夕平の弁護を担当した弁護士(滝藤賢一)は、朝子に当時のことを説明する。


弁護士は夕平にやや感情移入していた。夕平が当時、殺意の有無を敢えて語らなかったのだから、それは聞かないで欲しいと朝子に頼む。


朝子は何度か面会に行き、母が大切に育てていたサボテンの花が咲いたと報告。

サボテンを捨てられたと言われたのが嘘だと知った夕平は、何のためにサツキを殺してしまったのかと思い号泣してしまう。


そして、朝子に「殺意はあった」と言う。

それを知った朝子は絶叫。


夕平は刑期を終えて出所。弁護士は朝子から夕平への手紙を預かっていた。

そこには


「母を殺したあなたを私はやはり許せません。もう会いません。だから、私は最初からあなたを知らなかったことにします。もし、また会うことがあったらゼロからのスタートです。私はあなたを知らない」

 

と書かれていました。


その後、夕平はタクシードライバーとして働き始める。朝子は幼稚園の先生となる。朝子は夕平の運転するタクシーとすれ違うが、お互いの存在を認識することはなかった、で終わります。


良い映画でした。

しかし、この映画の核は


・夕平に殺意があったかどうか


ではなく


(殺意はなかったとみていればわかる。パン切り包丁はサツキに返すために持参)


・サツキは夕平が我が子・朝子の為に自分を犠牲にしすぎることを懸念したあまり、夕平のためを思って敢えて別れたのか?


だと思うんです。

だとしたらあまりにも切ない物語です。なぜ彼女はサボテンを捨てたと嘘をついたのか?

サボテンの花が十数年越しに咲く場面は美しかったです。


しかし、単に本当に夕平がイヤになって別れたのかもしれない。


これで全然違ってくるんです!


イケメンとはいえ、人の良さそうなへらーっとした笑顔で待ち伏せしている坂口健太郎は怖いです😅


弁護士は夕平の為に、朝子に彼に会わないでくれ、と頼んでいました。しかし、それも普通なら「朝子さんに及ぶ可能性があるから会わないでくれ」と頼むのが筋なのでは?と疑問が浮かびます。


サツキ視点と夕平視点で全く違ってくるし、俳優達は皆さん演技は上手いしで、藪の中的な部分もあり、なかなか面白い趣向の映画でした。