ネタばれしてます!
ユウキの協力でチロルを逮捕できた鈴木と村尾。チロルから、ヨビとカラが連続絞殺事件に関与している可能性があることを聞き出す。その夜、村尾が背後に気配を感じるとそこにはヨビの姿が…。そして鈴木の前にはカラが現われる。一方ユウキとゾーカは寄生先の部屋で朝食を取り、つかの間の何げない日常を過ごす。ゾーカが再びヨビへの復讐を告げると、ユウキは「2人で殺そう」と言い、ゾーカと共に生きていくことを決意するが…。(公式より)
ヒルにおける警察の描き方
ヒルの良さの一つが「警察が無能ではないし、反省もするし、勇気達の事情を推察して動いてくれる」こと。
だから観ててイライラしないしリアルだし警察が頼もしい。
マジメを殺したチロル(岩永洋昭)からの事情聴取で、簡単にヨビの過去や言動を知る警察。
彫刻家の父親が愛人の母を苦しめているからと、その母を殺して少年院に入っていたヨビ。
勇気を見つけ出して救いたいと思っている鈴木刑事(小西真奈美)も上司の村尾刑事(利重剛)も理解があっていい人。
しかし・・5話ではその村尾が・・・ヨビ(栁俊太郎)に殺されてしまいます。
村尾が鈴木を連れて飲みに行った席で鈴木を労わるからフラグ?やめてよ!と思ってたら・・
トイレで村尾刑事を刺して、血まみれのタオルを席に置くという残忍かつ挑戦的な行動。
人の命を何とも思っていません。ゲーム感覚。これは本当に悲しかったし頭に来ました![]()
鈴木刑事の表情が怒りや無念さをよく表していました。小西真奈美さんいいなあ。
失意のなか、鈴木が帰宅した自宅に突然カラ(坂口健太郎)が現れて言います。
「仮面の男について知りたい。佐藤って刑事の連絡先を教えろ。村尾って刑事の仇を打ちたくないか?取引だ。ヨビの本当の名前を教える」
カラ(坂口健太郎)のこの非日常感溢れる佇まいがカッコよくてたまりません![]()
カラは汗をかかない設定で坂口さんが苦労したそうですが、ほんとに汗をかかなそう。
結局、どうやって侵入したも教える代わりにヨビの本名「田中美花得(みかえる)」を鈴木に教えてあっという間に姿を消すカラ。
勇気とゾーカの関係
一方、勇気とゾーカ(吉川愛)は一夜明けて何やら親密な雰囲気を醸し出しております![]()
まあ二人の居場所はヒルしてる部屋なんですけど・・・![]()
家主の奥様をなくしたおじいさん教授が、ゾーカをヒルを座敷童みたいなものだと思っているエピはなんともいえない切ない気持ちに。なんて優しいというかおおらかな人なんだ。
ゾーカが養父への思いや半生を振り返っている時の勇気の綺麗な横顔に見とれました。
ヒルでは、大きく表情を動かさなくても雄弁な感情表現が出来る赤楚衛二の真骨頂が見られます![]()
勇気「すべてに裏切られてここにいる。何もかもなくして気づいたことは、盗んだ飯でもおいしいってことだ。四宮勇気なんていらない。本物とか偽物とかもうどうでもいいから、生きていこうぜ。俺が一緒にいてやるよ」
それでしか終われないなら一緒にヨビを殺そうという勇気。ヒルとして生きる決意をしたのか・・・と切なくなる。
「最っ低な告白だな。嬉しいことって信用しないんだ。信用も期待もしないけど、いいよ」と返事するゾーカ。
「最っ低な返事だな」
特殊で危うい関係性だからこそ、よりキュンとする二人のやり取り。
プリズンブレイクのマイケルと恋人の関係をちょっと思い出してしまいました。懐かしい!
ヨビは四宮勇気の父親が殺人犯という理由で随分と入れ込んでいるらしい。
ヨビが村尾を殺したのも、勇気を信じなかったからだと推察するゾーカ。
勇気がコインロッカーからゾーカのお金を取りに行き、宿主の奥様の為に花を買ってくる間にゾーカは姿を消していた。
「お金はあげる。ごめん、ヨビを殺すのはやめた。だからさよならだ。いろいろありがとう」
とのメモが残されていました。勇気が買ってきたひまわりの花が切ない。
ゾーカは勇気を巻き込みたくないんだろうな・・・
実際、若くても風邪や怪我しても病院行けないし、普通に働くことも無理だしヒルとして生きるのは大変すぎないかな?ヒルはメンタルも身体も激強じゃないと難しいよ・・・
だからこそヨビもああなっちゃったのかな。許されないけどね!
幼い頃からヒルとして生きてきたゾーカと、ヒルになったばかりの勇気の覚悟の違いが見えた5話のラスト。勇気をなるべく普通の子として演じた赤楚くんの役作りが生きてます。
今回、勇気がゾーカに比べて甘ちゃんに見えました。だがそこがいい。
吉川愛もいい意味で生っぽさがあるのがいい。やるせなさが溢れてくる。
ずっとヒルとして生きてきたけど、勇気の良さがわかる真っ当な感受性を持ち合わせている。だからこそ優しい義父を殺したヨビが許せないんだよね。
第5話は、勇気がボコボコにされる場面がなかった。それだけでホッとしました![]()

