去年までれっちゃんの働いていたお店に行って、
れっちゃんの今の仕事のような立場の人間がそこにいて、
彼を重ね合わせる。
本屋さんで、
Mさんの会社の本を見つけて、
そのなかにMさんの姿を見つける。
こっち見て笑ってる。
私が思い、
私を思った人たちの姿。
ひとりだろうが、
ふたりだろうが、
私の生き方は変わらない。
働いて、賃金をもらって、
生活していく。
本を読んで、楽器を奏でて、
服を買ってアクセサリーを買ってコスメを買って、
料理をして掃除をして洗濯をして、
ごはんを食べに行ってお酒を飲んで映画を見て。
きっと、ずっとずっと続く毎日。
また誰かを好きになることがあるのだろうか。
ぜったい、あるに決まってるけど、
なんか、それがいま、信じられない。
世界が逆さになるような、
相手のことを考えて眠れなくなるような、
そんなことがあるなんて、思えない。
沖に出ちゃって、凪いでいて、
どこにもめぐりつかないかんじだ。