約束の時間になり、校門前まで行くと何やら人だかりが。
「お兄さん達、私達と一緒に周りませんか?」
「私達と周ろうよ」
そんな女子の声が聞こえてくる。
なんか嫌な予感がして人集りをかき分けて行き着いた先には予想通りの人物達が。
「潤は俺達と周るの」
そう言って松本の腕に翔はしがみつく。
「キャー」
「わー」
なんて黄色い歓声が上がっているが、全くそれには気付かず翔は不機嫌さを隠しもしない。
「マスター、大野さんも早く行きましょう」
そう言って潤の腕を引いて人集りをかき分けて進んで行く。
「こう言う時ってサクショウ大胆なんだよな〜」
「でも、あれ無自覚ですから」
「まあ、あのイケメン3人が揃ってたら人集りができるのも当たり前だよね」
人集りには入らずに外側で待ってた面々が各々の感想を告げる。
そして、漸く人気のない所まで行き立ち止まる。
「潤。今日は来てくれてありがとう、大野さんもマスターも楽しんで行ってね」
3人に向けて言う。
「翔達のパフォーマンス楽しみにしてるからな」
「今日の為に新曲書き下ろしたんだろ?」
「そうなのか?それは更に楽しみだな、な!松本」
「はい」
「それにしても潤達目立ちすぎ」
「そうは言われてもな」
「この3人が一緒にいたら無理でしょ」
「大きな騒ぎにならなくって良かったですよ」
翔にとっては面白くない状況であったが、それは3人のイケメン具合を見たら仕方ない事。
しかも同年代の男子ではなく大人の雰囲気をもった3人なのだから。
「これからパフォーマンスの準備あるからステージが終わったら一緒に周ろう。マスターも、大野さんもそれで良いですよね?」
最初の言葉は松本に向けて、後の言葉は大野と坂本に向けて言う。
「もちろんそれでいいよ」
「俺らは翔くん達のステージを見に来たんだから」
「翔がうち以外でパフォーマンスする所見てみたかったからな」
翔の提案に3人は同意する。
翔と二宮はステージの準備に行き、他の面々は予め確保して貰っていた席へと向かった。
続く…