虹の橋と白いはと   治療の選択


検査は大変厳しい結果でした。 CT画像には肺悪性ろく膜水、肝臓転移、リンパ腫、皮膚がんが指摘されました。


そしてこれからは抗がん剤を続けて体力を弱らせるより、肺に溜まっている水を抜く治療を含めて緩和の分野を選ぶことに同意しました。


私は血の気が引く思いに妻の顔を見ました。 妻はその辺は十分勉強もしており覚悟もできていたようでした。

緩和ケア専門の病院の話を理解し、肺水を抜く手術は「ぜひ、こちらの病院でして欲しい」と妻も私もお願いしました。


そしてすぐに入院の日がきまりました。

帰宅した妻はきららの中川さん、に報告のFAXを送りました。

文面から隠せない心の動揺が可愛そうでなりませんでした。

行き着くところにきたと悟りながらも両親にはそのすべてを教えることはできませんでした。