虹の橋と白いはと(18)  

     2度目の手術


手術の日が決まりました。
妻のやりきれない気持ちがよく解かりました。
もう再建手術など考える力はありません。
これで両方の乳房をなくするのです。
生きるためにはどうしょうもない事でした。
それでも、完治の保障も10年、20年と長く生きる保障もありません。
今の今を生き抜く為に避けることなく選んだ道です。
流れに逆らわない決断でした。
妻の体にまたメスが入ります。

よく考えて見ると4度目の手術になります。
結婚して3年目。卵巣腫瘍で右の卵巣をとる手術をしました。
そのお蔭(?)だったんでしょうかその後3人の男の子に恵まれました。
もう一つは盲腸の手術もしました。
妻はその時の病院生活を細かく日記に残している事を、
今回の闘病記録を整理中に発見しました。
子供達を残して10日間の入院の日常がびっしりと記されています。
この記録日誌こそが我が家の家庭生活のありのままでした。、
妻のそのままの姿であったように思えます。