2011/7/19 

     
素朴な風情 ほおずき祭り

第18回牛田ほおずき祭りが16、17の両日、東区牛田旭の商店街であった。赤いのぼりが立ち並んだ道路両側にほおずきを飾り、約10万人でにぎわった。

 60軒余りの露店が出た歩行者天国には浴衣姿の親子連れや若い女性が目立った。
会場には、東日本大震災の義援金箱を設置し、東北から仕入れた菓子や特産のあぶら麩、漬物などを販売した。

 特設ステージで27組が太鼓演奏やダンス、歌などを披露。画家はらみちをさんが原画を手掛けた縦1メートル、横1・6メートルの巨大紙芝居も上演。
地元に伝わる安楽寺の大銀杏(おおいちょう)の物語を太鼓や笛の音も交えて紹介し、来場者は静かに話に聞き入っていた。
初参加の「あおぞらこども神楽団」は大江山の酒呑童子を演じた。

 この祭りは1994年に5千本のほおずきを関東から取り寄せて盛大に開かれ、以後毎年7月下旬に開催されてきた。
素朴なほおずきの味わいが昔の懐かしさを感じさせ、牛田の雰囲気にぴったり。
牛田のシンボルとして親しまれている。

 東北の物品販売を手伝った藤原ひろこさん(61は「完売できてよかった。
子供神楽の終わりに『日本ガンバレ』と叫ばれたときには鳥肌の立つ思いがした」と2日間を振り返って話していた。

 主催した牛田商店街振興組合の大野庄次理事長(50)は「今年3月に前理事長の急死で引き継ぎましたが皆さんの協力で盛大にできました。再来年の20回に向けて盛り上げていきたい」と意気込んでいた。(原畑忠則)