- インデックス投資の著作で有名な山崎元氏の著作を
- 紹介します。
この方は、金融の世界を渡り歩き、
現在は経済評論家、ネット証券会社客員研究員、大学教師
をなさっています。
本書の対象はあくまで投資の初心者です。
趣旨としては下記になります。
(1)極めて簡単だけど
(2)現実的にはほぼベストに近く
(3)無難なお金の運用方法
- 全面改訂 超簡単 お金の運用術 (朝日新書)/朝日新聞出版
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具体的な資産配分はこういう感じです。
①普通預金(生活費の3か月分を確保する)
②リスク運用マネー
・TOPIX連動型上場投資信託 (コード1306)(ETF)
・SMTグローバル株式インデックスファンド (インデックスファンド)
2つに余裕資金の50:50の割合で投資する。
リスク運用マネーの定義とは
無リスク運用マネーより平均5%利回りが高いが、最悪の場合
1年で1/3が失われる可能性がある金融商品です。
③無リスク運用マネー
・個人向け国債(10年満期)
・ネット証券のMRF(投資信託の一種)
そして、NISAや確定拠出年金を最大限利用するというものです。
金融のプロが書いた投資本ですが、意外と思ったのは
著者が投資だけを特別な資産構築方法とは看做していない
と思われる記述です。
「人生の豊かさに重要な六つの要素」と銘打って、
稼ぎの多寡、支出・貯蓄の習慣、住居・不動産や保険を
資金運用よりも上位に置いています。
また、若い人は
これから長年に渡り収入を得られる見込みがあるので
人的資本が大きい。
しかし、貯蓄・株式の所有額が少ないので金融資本が小さい。
老人は人的資本は残り少ないが、金融資本が大きい。
さらに、
現在の年齢から余生を見越して一生涯で必要になるお金(負債)
をリライアビリティと名づけ、リライアビリティの大きい、少ないによって
投資活動のリスクを取る度合いを考えるべきであるという記述を
しています。
「若い時はリスクを大きくとり、老人に近づくほどリスクを小さくする」
ことが投資の常識だと信じてきましたが、リライアビリティの少ないのは
老人の方なので寧ろ反対の手法が有効なケースもあるのかも
知れません。
当然だっと思ってきたセオリーに対しても常に考える習慣を
持ち、建てた投資プランも修正していくことも時には必要だと
本書を読んで思いました。