前々回までのあらすじですが、社会保障費は高齢者の割合とほぼ比例し増加しており、今後30年間高齢者は増え続け17%の高齢者の増加が予測されている事より30年後の社会保障費は136.6兆円まで膨らむ事が予想されます。
逆 に現役世代の人口がすでに減少傾向を認めており、高齢化による社会保障費の増額と支える人口の低下により、増税および隠れ増税的な役割を果たしている健康 保険料や年金保険料の増額などが行われている。現在の少子化が続くと30年後には現役世代の人口は30%減少するため増税、隠れ増税により貧困化が加速度 的に進み生活保護を必要とする世帯の増加なども加味すると日本は30年も持ちこたえられずに経済破綻が予測される。これを阻止するためには少子化を改善さ せる以外の方法はないと考えられる。
という事でした。
現在の社会保障制度を支えている立場の問題点を前回述べまして、今回は社会保障制度を受ける側の問題点について書いていきます。
社会保障費の内訳は前々回の記事で示しましたが、見やすくするために再度載せます。
これをみて分かると思いますが、年金、医療費、福祉その他(介護費、子育て)で総額116.8兆円となっております。
年金は100%高齢者に支給されており、医療費は全世代に関わりますが57.7%を高齢者が締めており(下の表を参照)、その他福祉は介護費は多くは高齢者、子供手当は子育てをする親、生活保護者の生活費や家賃などが主な社会保障費の支給先となっております。
子供手当については所得によって金額の差があるものの微々たる支援がなされておりますが、比較的公平性はあると思います。つまり高所得世帯では少額(一人あたり月5000円)、低所得世帯ではやや少額(一人あたり月1~15000円)という状況です。
社会保障費の5%にも満たないような子育て支援では、とても少子化を是正しようという意欲は見えませんね。という本音はありますが、今回は別件ですのでまた別の機会があればと思います。
医療、介護についてもやはり高齢者が病気を発症しやすいのは、仕方ない事であり、若い人達もいずれは辿る道なので公平だと思います。
残りの年金、生活保護についてはかなりの不平等があると思います。
まず、年金についてですが、現在の年金制度は基礎年金がベースにあり、年金を払ってきた方は最低でもその金額は支給されます。さらに会社勤めをしている人などのいわゆる被雇用者は厚生年金の上乗せ、10年以上務めた議員には議員年金が支給されます。
実際にはどのくらい年金がもらえているのかを下に示します。(議員年金については表の下に記載させていただきます。)
議員年金は受給資格は在職10年以上の国民にあり、2006年までは受給最低額は412万円/年で在職年数が1年増える毎に年額82400円が増額される。つまり在職50年であれば741.6万円/年の受給額という事です。2006年に国会議員年金廃止法が可決され、現在の議員年金は15%の減額となりました。つまり、最低受給額は350.2万円/年となり、1年在職年数が増える毎に70040円が増額されます。(個人的には全く議員年金は廃止されていない名ばかりの廃止法という事実に憤りを感じます。)議員年金の金額については議員年金のみの話ですので、もちろんここに国民年金、厚生年金が上乗せされます。国会議員など大した仕事もせずに2000万円以上の年収を得られ、10年以上在職出来れば仕事もする事なく年収350万円(+国民年金+厚生年金)を保証されるという事です。(正確なところが分かっていないのですが、もしかしたら、2006年の改定時に10年未満の国会議員は議員年金は受給できない事になった可能性もあります。)
年金だけでもかなりの不平等がある事が明らかですね。
ここからは生活保護費についてです。
生活保護費は8つの扶助からなります。
生活扶助:日常生活にかかる費用(食費、洋服代、光熱費など)年齢、居住地、家族構成により支給額の差があります。
教育扶助:子供を学校に通わせるための費用(学費、給食代、教科書代)。本人負担なし
住宅扶助:住居の家賃。上限はあるが本人負担なし。
医療扶助:医療機関受診の費用。本人負担なし。
介護扶助:介護サービスの費用。本人負担なし。
出産扶助:出産のために必要な費用。本人負担なし。
生業扶助:仕事に就くのに必要な費用や子供の高校の授業料など。本人負担なし。
葬祭扶助:葬式にかかる費用。本人負担なし。
また、これだけでなく、税金や年金、保険、NHK受信料、水道代の基本料金の支払は免除されております。
以下には生活扶助費の例をお示しします。
これを見て分かるように高齢者単身世帯では7万前後、夫婦世帯では11万前後の生活扶助があり、それ以外に3~5万くらいの住宅扶助(居住地により差があります)などがあり、他の扶助を考えずとも単身世帯で月々10~12万円の生活を過ごせています。しかも、生活保護者の多くは若い時に国民年金や健康保険などを支払わずに生活をしていた人達も多いです。それに引き換え国民年金を支払ってきた国民の受給額は5万円弱です。生活保護者には医療機関を受診時に非常に横柄な態度で受診し、診療妨害をするような者もいます。また、睡眠薬を処方させ闇で売りさばくような悪質な事をしている者もいます。今まで年金を払い続けていた者が貧困な生活をおくり、税金、保険、年金を免除されている生活保護者がここまで優遇されいるのはどう考えてもおかしい話だと思います。しかし、日本は憲法で国民に健康で文化的な最低限度の社会生活を保障しております。なので、生活保護制度を否定はしません。ただ国民年金で生活している人も同じような最低限度の社会生活は保障されなければいけません。
そもそも重要な大前提として、65歳以上の国民が日本で最低限度の生活をするために必要な費用というのは地域差はあったとしても、同じ地域内では同じ金額なのだと思います。
つまり、社会保障費の受け手の問題とは本来最低限度の生活にかかる費用は均一で良いはずにも関わらず、個人事業などしかしていなかった国民年金のみの国民と会社などに就業していた厚生年金の国民と議員として働いていた議員年金の国民と年金や保険料を支払わなかった生活保護者の生活保護費に大きな開きがある事です。特に生活保護者は国民の義務を大して果たしていないにも関わらず医療費なども含めて考えると1世帯平均240万円/年の税金が使われています。
社会保障制度をどのように改革するのが良いかという事ですが、現状の社会保障制度は払いて、受け手それぞれが非常に不平等であり、この是正をしなければ社会のシステムとして成り立ちません。
総合的な結論ですが、この不平等をなくすために保険料の財源として現在の保険、年金での回収を廃止し、税金として保険料を回収するという事が良いと思います。さらには貧富の差を狭めるために高所得者、大企業にとっては現状の保険料よりやや負担を増やす増税を行い、低所得者や中小企業にとっては現状の保険料よりは負担が減るように税金を徴収するという方法が良いと思います。
受け手の方は各地域で最低限度の生活を送るための費用を算出し、それに見合った額を65歳以上の高齢者や生活保護者に支給し、そのサポート範囲内で生活をしてもらうという事にしなければいけないと思います。
これらの改革は保険料や年金を払わなかったもん勝ちの現状を是正するとともに、膨れ上がった社会保障費の増加に歯止めをかける事になります。私のブログのテーマで日本の抱えている問題点の記事を読んでいただければ分かると思いますが、現状の社会保障制度と少子化が続くようであれば日本の破綻までの時間は20年あるかどうかで30年は確実に保たないですが、社会保障制度改革により破綻までの時間を稼ぐ事が可能になると思っております。ただ、この言葉から分かるようにただの時間稼ぎに過ぎません。根本的な解決方法は少子化を改善させる以外にはありません。少子化が改善すれば人口増加により需要が増加し消費が増え企業の利益が増え会社員の給与も増え、さらに消費が増えるという好景気になり、それにより税収増加、また税金を払う人間が増える事による一人当たりの税金の負担額の減少が生じます。逆に少子化が改善していないため、既に現在真逆の事が起きております。
なので、政府は借金を増やしてでも少子化に対する対策、サポートを推し進め日本を根本的に改善させる必要があるという事なのです。



