食べたい唇 [小説以前] | Shudder Log

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* このブログの内容はすべてフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません。

吸血鬼モノでどうか。
あと鬼のときに少し考えた、星野架名の「赤い角の童留」とか、冨樫の「レベルE」の食人鬼編とか。篠原千絵の「蒼の封印」もあるね。
SHは吸血鬼で、当たり前だけど血を吸わなきゃ生きていけない。
あるいは精気を吸うか、そのまま食べるか。
KSはSHの屋敷の庭に迷い込み、SHに見つかり、食事に招かれ、薬を盛られて眠っているところで血を吸われる。
が、そこで血友病であることが判明。
本当なら夜明けにはには屋敷を廃墟っぽく偽装して、迷い込んだ旅人は放り出すんだけど、そうするわけにもいかず、SHは吸血鬼であることをKSに知られてしまう。
そしてそのまま居着くKS。
二人は交流を深めるが、SHには食料が必要で、常に目の前にご馳走(=KS)がいる状態に段々耐えられなくなり…。
噛み付くようなキスではなくて、キスするように噛み付いちゃう。
久しぶりの血を貪るように飲むが、我に返ったSHはKSを放す。
唇から流れる血で、顎や首や胸元を赤くしたKSの、見開かれた目。
SHはそのまま逃げるように屋敷を去り、放浪の旅へ。
数年後、再び屋敷のある地域を訪れるSH。
そして、そこで噂を聞く。
森の中の屋敷に住んでいる青年がいるらしい。
この世のものとは思えないほど美しさらしい。
吸血鬼らしい。
元は人だったらしい。
誰かの帰りを待っているらしい。
SHは屋敷のあった場所へと走り出す。
辿り着いた先に居たのは――。
 
KSは人間のままだったというほうがよさそうかね。