「セイント」と「チェーン・リアクション」を元ネタにサスペンスアクションパラレル。
ELは次世代エネルギーの研究者。その分野で一番注目されているのはプリースト・リアクションと呼ばれる反応を利用した手法。ELたちのチームは更に効率のよい方法がないかと研究していた。そんなある日、競争相手でもある別の研究所でその新しい方法を見つけたらしいと噂が流れる。ELは同僚のHMと、それが発表されるというコンベンションへ行く。会議開催の前夜、ELはその別の研究所に所属するKSと知り合う。ところが当日の朝、殺されたHMが見つかる。ELは犯人として追われ、KSと逃げることに……。
ELとHMは研究者で同僚。
KSはライバル研究所の研究者で、表題のセイント・リアクションの開発者。
ELたちのチームに資金提供してた事業家であるSHが、ELの逃走の手助けをする。
SHの指示の下で実際に動くのはDH。
KEは政府のエージェントで、ELではなくKSを追ってる。
JSはジャーナリストで、情報を集めてKSが研究成果を公表するのを手伝う。
Elseopで。
黒幕はSHで、HMを殺したのはDHであろう。
KEもSHも研究を独占するのが目的。なので、JSの手を借りて公表する。
HMはSHに使われてたのに情報を渡すのを拒んだとか。
ハイライトはもちろん、最終列車が出る駅のホームでELを待つKS。
迫る発車時刻。
目を凝らしても見えない人影。
安全に連絡できるデバイスは、今はELは持っていない。
車掌が言う、「大丈夫、必ず来るわよ」。
腕の時計を見るたびに不安は募る。
無事だろうか。
逃げ切れなかったのではないか。
それともやっぱりこれは罠で、僕は彼を信じるべきではなかったのか。
ついに発車ベルが鳴る。
ほとんど泣きそうになりながら、もう一度だけエントランスを見るKS。
その目に映ったのは、全速力で走ってきて息を切らしたELの姿。
車掌は微笑みながら、「ほら、だから言ったでしょ」。
ELとKSは抱き合い、列車に乗り込む。
夜が明ける頃には目的の街。
そしてそこで、すべてを公表する――。
プリースト・リアクションは、その反応の最初に発見した研究者が聖職者でもあったからそう呼ばれるようになった。
で、聖職者よりすごいから聖人=セイント・リアクションね。