ふとこんな疑問が浮かぶことがある。


「自分はなんのために生まれてきたのだろう」


おそらく誰しもが一度はこんなことを考えたことがあると思う。

そういう哲学的な疑問を抱くことは悪くない。

でも、次に思いつくのはきまってこんなセリフだ。


「自分には生きる価値がないのではないか」


こういう風に悪く考えて、うつになったり、

最終的には自殺してしまうというケースもある。


しかしよく考えてみよう。

そもそも生きる価値を問うこと自体、

ナンセンスなことだと思わないか。


なぜなら、もしこの世界に絶対的な「生きる価値」があって、

みんながそれを知っていて、

それを手に入れるためのすべが存在するのなら、

みんなの生き方が同じになるだろう。

みんな同じなんて、それこそなんてつまらない人生なんだろう。


「生きる価値」というのは誰にも分からない。

自己啓発本にはよく、

「あなたには価値がある」とか、

「あなたには使命がある」とか書いてあるけど、

本当にそうなのかな?

わからないけど、僕はこう想う。


「生きること自体に意味はない」


僕たちは生まれる前は、なにものでもなかった。

ずっと「無」だったのだ。

でも、こうやって生まれてこれた。

家族や友達と話せる。

おいしいものを食べられる。

きれいな景色をみられる。

それだけで十分ではないか。

生きる意味なんかなくてもいいんじゃないか。


僕たちが声に出していうのは、たったこれだけでいい。


「生きているだけでありがとう」


もちろん生きることにはつらいこともある。

人間関係がうまくいかなかったり、

挑戦して失敗ばかりだったり。


でも、自分は不器用だとか、

自分はダメな人間だと思って、

落ち込むのはもうやめた。