ノーベル文学賞受賞作家 アリス・マンロー
村上春樹がまたしても逃した?ノーベル文学賞受賞作家アリス・マンローの「林檎の木の下で」を読みました 作者は82歳のカナダの女性です。作者の祖先がスコットランドからカナダへ入植したときのさまざまな苦難や決して豊かではない日常、夫婦、家族間の葛藤・・・小さな裏切り、失望・・・・フィクションとノンフィクションの間くらいの感じです。奇しくも プルーストの「失われた時を求めて」に似た印象を持ちました少し読み進むと前のページに戻って確かめたくなるような・・・プルーストほどセンテンスが長いわけではないのですが、すらすら気楽に読み飛ばせるという感覚ではなく一文一文丁寧に 襟を正して読まなければという気にさせてくれる物語。テーマは決して昔の異国の地で起きた作り事とは思えず現代にも十分通じる共通のテーマです。ハッとさせられる個所が多くありました。作者が何故作家になったのか・・・? おそらく父親のDNAだと思われます。お金をより多く稼ぐためだけに仕事をするのでなく 必要な分だけきちんと働き(薪をきっちり積み上げてから)読書をすることを楽しみとしていた父親。ある日書くことの喜びに目覚める父親。その血を作者はしっかり受け継いでいたのでしょう・・・10歳から創作を始め、短編作家としてコツコツと活動を積み重ねた末の受賞なのでしょう。