久々の読書ネタです!

ブログには登場しませんが 相変わらず 寝る前の読書は続いています

自然に眠くなるまで読み限界が来たら そのまま夢の世界へ・・・・

村上春樹などのわくわく面白過ぎる小説には向かないスタイル(?)

ですが 以前にも述べたように

いつ終わるとも分からない超長編小説にはぴったり!

肩肘張らずに 千夜一夜物語のように いつかは終わるのさ!と

気楽に構えてスタートすればいいのです人差し指

 

これは 頑固な睡眠障害の人にはぜひ試して頂きたい画期的な治療法?かと・・・

いや 眠るために読むわけでなく 読みたいのに眠くなるのって・・・どうなの?(本末転倒か!はりせん ハリセンバシ

ただ 注意が必要なのは そのせいかどうかここ数年で首が痛くてかないません

おそらく寝ながら読書なんて 体に良くないのは薄々感じておりましたが・・・

恐る恐る整形外科を受診したところ「ストレートネック」と言われ

時々気が向くと 「首吊り」みたいなけん引リハビリをしに行きます

 

さてさて 脱線はこのくらいにして

「失われた時を求めて」以来の長編小説 しかもずっしり骨太の

本物の小説であることは間違いありませんはいYES(裁判の証人の答えみたいですが・・・裁判

またしても 夫のコレクションから失敬してきたものです本棚

夫が若かりし頃に読んだだけあって 紙の色が茶色に変色しています

全4巻で1巻が500ページ以上あります しかも文字が小さくて

寝転がって読むには 老眼にはかなり辛く老眼

このために 老眼鏡の度数をアップしたものを準備したほどですメガネ

 

決してすらすら読める内容ではないけれど

主人公クリストフの愛と生命力に溢れた感性

混沌とした時代に生まれ 新しいものを生み出す定めに生まれついた天才の孤独と葛藤

が壮大なスケールで繰り広げられる映画10本分くらい(それ以上かも)の

エネルギーが詰まっています

映画も好きですが 時々演じている役者さんがイメージ違いだったりで興ざめすることがありますが

小説の場合は自分で勝手に適役をイメージできるのが良い所です

ただし 知らないことはイメージできないので 行ったことのない

外国の土地とか風景とか文化などは貧困なイメージになってしまいがちです・・・・

 

ロマン・ロランはベートーヴェンに傾倒していたというので

ジャン・クリストフもベートーヴェンがモデルなのかと思いましたが

「音楽家の父と祖父を持つ家庭に生まれた」などの生い立ちを似せて

冒頭に投入した程度で あとは19世紀末から20世紀初頭にかけて

現れた架空の英雄として力強く描かれています

 

主人公のクリストフは思想的にはロマン・ロランの代弁者でもあり

その発言や創作する音楽で 国境、 あらゆる差別(人種、貧富の差、身分の差、健常者と障碍者の差・・・)を

越えて命の平等さ尊さを表現しようとしているのだと思います

現にフランス人であるロマン・ロランがドイツ人としてのクリストフを描いています

 

歯に衣着せぬ辛辣な批判を巨匠と呼ばれ民衆から崇められる音楽家へ

遠慮なしに浴びせたため クリストフは徹底的に憎まれ迫害され

ドイツでは彼の芸術は理解されず追われるようにパリへ亡命します

これはロマン・ロラン自身の言いたかったことをクリストフに言わせているのだと思われますが

たぶんロマン・ロランもかなり痛い目に遭っているのでしょう

 

パリではオリヴィエという生涯の友を得、互いに音楽と詩作への影響を受け

創作意欲を掻き立てられる良い関係を結ぶも やがて悲劇の別れが・・・

こればかりではなく 何度もせっかく出会った良き理解者、あるいは恋人、・・・・と

ことごとく別れる(ほぼ死別?)運命にあるのがまた切ないです

 

青年期に裏切りや失恋の痛手から 再起不能かと思われるほど

酒浸りになったりもします・・・もはやここまでかと言う時に

彼が幼いころから 唯一真実を語ってくれる大人と尊敬し慕う

吟遊詩人のような叔父ゴットフリートに「死んだ父親(飲んだくれの)」だと言われ

ハッと我に返るところが印象的です

運の強い人というのは こういう「あわや!」という場面で

必ず救いの手が差し伸べられるのです

 

幾度も地面に叩きつけられ 悲しみと絶望にのたうちながらも

やはりそこから顔を上げ自分の信じる芸術に向かって立ち上がる姿に目頭が熱くなります

 

彼の信じる理想の芸術とは 決して自分のための功名心からのものではなく

まして金儲けのためではなく

社会から蔑まれ 差別されはじき出された者たち

自分と同じように苦しんできた者たちへの 救いや希望の光としての

純粋で力強い音楽を目指す本物でした

 

晩年には 少しずつ認められ 祖国のドイツやフランス、イタリアなどにも

名声は広がるものの プライベートは相変わらず孤独で独身者でした

それでも かつて愛した女性の娘や腹心の友オリヴィエの忘れ形見の息子を

可愛がり慈しみ ついには

縁談をまとめ我が事ののように喜びます

見返りを求めない無償の愛です (親になったこともない彼が)

 

 

かつて彼の音楽の良き理解者でもあり彼に心を寄せていた

グラッイアが寡婦となり再会を果たした時に

やっと良き伴侶を得られるかと安堵したものの

クリストフの人間性を良く知る彼女は妻や恋人としてではなく

良き理解者良き友人でありたいと望む

彼女は病的な息子の嫉妬に苦しめられ衰弱し 病死してしまう

 

その悲しみからも クリストフは再び立ち上がるが

病に倒れ たった一人で孤独に死にゆくその時に

神の音楽を聴き 自分の内なる魂から音楽があふれ出る体験をし

光に包まれて 肉体を離れる・・・・

最期の描写は圧巻でした

真の自分の使命を生きたジャン・クリストフ

愛と生命力に溢れたジャン・クリストフ

 

本物の芸術とは何か?と深く考えさせられた作品です

様々な長所あるいは弱さを持った登場人物が(様々な国民として)描かれます

そして最終的には 許し受け入れ、国境を越えたすべての人々の融和を

ロマン・ロランは理想とし夢見ていたのだと思いました

そしてそのために芸術があることを伝えたかったのだと思います

 

勢いで書いたまとまりのない駄文ですが

この素晴らしい作品に 少しでも興味をもっていただくことになれば幸いです

いつになく真面目に綴ってしまいましたはーいへへ