あの「ライ麦畑でつかまえて」で有名な
サリンジャーの短編集「ナインストーリーズ」を
柴田元幸訳で読みました
サリンジャー独特の世界観
冒頭の「バナナフィッシュ日和」の衝撃的なラストが
最後の「テディ」のラストに呼応しています
聡明で純粋であるがゆえの苦悩と葛藤・・・
世俗的な日常への絶望と孤独・・・
愛とは?神とは?死とは?
研ぎ澄まされた神経とひりひりするような
傷つきやすく病んだ心を持つ主人公たち・・・
サリンジャー自身の戦争体験が影を落としているのでしょうか・・・
ここに収められたSTORYはどれもこれも
不可思議でブラックなユーモアが散りばめられていて
新鮮な発見があって・・・やりきれなくて切なくて・・・
なるほど・・・村上春樹が好むわけがわかる気がします
最後のstory「テディ」が妙に心に引っ掛かりました
いかにも通俗的で軽薄な両親との描写から始まるのですが
このテディが並外れた知能を持つ少年であることが
読み進むうちに分かります
宗教的なテーマが濃く
「死は怖れるべきものでも悲劇的なものでもなく、
予めそこにあって、受け入れるだけのもの」という
テディの言葉を借りたロジックには考えさせられました
何のことやらと思う人は・・・
とにかく 読んでみて!

