プルーストの「失われた時を求めて」を読むつもりが
あまりの読みにくさに 2~3ページ読んでは挫折・・・・

お口直しに短編をはさんで読み進めているうちに
「失われた・・・」をまだ3分の1位しか読んでいないのに
短編を2冊 読み終えてしまいました・・・
そのうちの1冊が これです
先日読んだ村上春樹訳の短編集「バースディ・ストーリーズ」に
入っていたデニス・ジョンソンの「ダンダン」が
あまりにインパクト強すぎてこの人の作品だけの短編集って
どんなだろう?と好奇心に駆られて選んでみました・・・
柴田 元幸 訳です・・・・この人の訳もなかなか気に入っています
ダンダンの話もひどかったけど・・・
薬(もちろん危ないやつです)を分けてもらうつもりで
主人公がダンダンの家へ行ってみると
ダンダンに撃たれた男が瀕死の状態でカウチに寝ていて
それをブレーキの壊れた主人公の車で病院に
運ぶ途中でその怪我人はあっけなく死んでいた・・・・みたいな
この短編集はさらにとんでもないエピソードが満載で
世界びっくりぎょうてんニュース!といった感じです
主人公はアル中で薬中で 心も体もボロボロで
まともに生きることなんか鼻から考えちゃいないような
とんでもない奴なんだけど・・・・最後の話では
「人のために役に立つ」ことの喜びに目覚めつつ
ほんの少しだけ光が差して希望を感じさせるところが
メチャクチャ心温まりました・・・・
なんだろう?救いようのないひどい話なのに
どこかハッとさせられるところが合って
神々しい光りを感じさせてくれるところが
この人の作品の魅力だと思います
何番目だったか「緊急」というタイトルの話は
集中治療室で働いている主人公と雑役夫の掛け合いが
とんでもなくふざけているのだけど
目にナイフが突き刺さった急患が運び込まれて
専門医や麻酔医を呼び寄せたり 緊急施術の準備を
したりと緊迫した空気になっているのに
次の瞬間 雑役夫がどさくさに
急患の目に刺さったナイフを抜いてしまっていた・・・・とは!
いやいやいや~~それはまずいでしょう!
なのに 急患はケロリと「目もしっかり見えて問題ない」なんて
ありえんでしょう~~
これはどうやら映画化されたらしく 作者のデニス・ジョンソンも
チョイ役で出演したのだとか・・・
何の役かと思ったら 目にナイフが刺さった男だそうです
ジミ・ヘンドリックスのギターに影響を受けて文章を書きはじめたという
だけのことは あります・・・・つまり センスがいいというか
内容のインパクトだけじゃなく ちゃんと実力が備わっているという
ことなんでしょうね・・・

さてさて、メインディッシュの「失われた・・・」にとりかからなくっちゃ・・・


