村上春樹訳で2冊読み終えました
1冊目は
死後10年して ようやく未発表原稿が発掘され
世に送り出された短編集レイモンド・カーヴァーの
「必要になったら電話をかけて」
納得のいくまで何度も推敲してからでないと
出版しなかったという彼のスタイルを尊重し
彼の奥さんはなかなか発表をOKしなかったということです
それでも熱心な例えば村上春樹や優秀な編集者の
働きかけによって実現したというわけです・・・
作者自身の問題でもあった「アルコール依存」にまつわる
モチーフ(断酒会とか・・・)がどの短編にも顔を出します
どの話も決してハッピーエンドではないのだけれど
しみじみしています
2冊目は
スコット・フィッツジェラルド(華麗なるギャツッビーの作者)の
「冬の夢」これもまた短編集です
華麗なるギャツビーの原型とも推測される1編も入っています
妻ゼルダの浪費のために本意ではない商業的な作品を多く生み出した
ようですが、本当は長編で勝負したかったようです
とてつもない金持ちの話が出てきます(想像を絶する)が
人としての軌道を逸してしまっていることに気づけず不幸な結末に・・・
絵空事とは思えないちょっと不気味な話です
以上
村上春樹訳というだけの理由で偶然手にした2冊ですが
どちらも短編集であることを始め
二人ともアルコールに悩まされていたこと
短命であったこと・・・・など共通点が多く驚きました
そして、粋でしゃれた表現、リズムの良い文体・・・
決して幸せ一杯な登場人物は出てこないこと
登場人物がそれぞれに 自分の問題を抱え
それに向き合い 孤独に闘い時に折り合いをつけたりしながら
懸命に生きているという共通のテーマ
読後に広がる 深い哀しみと温かさ・・・・
人生って一筋縄じゃいかないんだな~と気付かされます
もう少し踏ん張ってみますか!という気にさせてくれます
よく ある「元気をもらいました!」とか言うのでなく・・・
やれやれに近い感じ・・・そう
しんどいけどみんなそうやって生きてるんだよねって感じ?
まあ、いずれも村上春樹が目を付けた作家ですから
なかなかの味わいがあるのは当然です


