母から勧められて読んだ本です


7~8年前に「大宅壮一ノンフィクション賞」を受賞した作品とのこと


硫黄島戦の総指揮官・栗林中将の


軍人としての顔ばかりでなく家族を思う細やかな愛情を持つ父親として


克明に描かれています




日本の置かれた現状を正しく冷静に理解し


上層部に進言し うとまれ決して生きて帰ることのない


戦地への任務を命ぜられながらも甘んじて受けて立ち


日本や家族のために 最期まで合理的に知恵を働かせ


劣悪な条件の中で常に他の兵士とともに闘い


最期は階級章を外して決戦に臨んだため


遺体は発見されることが無かったそうです


敵から恐れられ 称賛すらされた名将




この本を読む前に 母のたっての希望で


松代にある栗林中将のお墓参りをしました


お墓と言っても遺骨は無く


未だ硫黄島のどこかに眠っているのだそうです




栗林中将ばかりでなく 他にもたくさんの戦死者の


遺骨が回収されないままとのことです


これが戦争の実態です


どんな間抜けな政治であってもいいから


戦争だけには向かわせないでほしいと


心から願います




「海賊と呼ばれた男」の出光興産の創始者にしかり


時代の先を見据え 賢明でかつ人格者でもある


真のリーダーと言うのは


いつの世でも理解されず迫害を受けるものなのだと思いました



偽のリーダー、多数派の虚偽に踊らされず


自分の目でしっかりと現実を見て、自分で考え判断し


行動していかなければならないと


つくづく思いました



クリントイーストウッド監督の映画


硫黄島からの手紙を思い出します




硫黄島が玉砕しついに帰ることの無かった夫の


遺言とも言える言葉を守り


戦後をたくましく生き抜き子供たちを育て上げ


子供たちが巣立ったある日


お嬢様育ちの妻・義井が夫・栗林中将が


にこにこしながら「今、帰ったよ」と玄関に立っている夢を


見たというくだりでは涙が止まりませんでした




切なすぎてなかなか読み進めることが難しく


やっと読み終えました