オイラが音楽を人並みに聴くようになった中高生の頃は、
すでにニューミュージック(って今は言わないわな?)系のシンガーソングライターを
「アーティスト」
と呼ぶのはあたり前になっていたので、
なんとなく、「アーティスト」と聞くと反射的に音楽関係の人のことかと思ってしまうのですけど、
「本来は『芸術家』のことなのねん」
と思い出させてくれた一冊。

アーティスト症候群―アートと職人、クリエイターと芸能人/大野 左紀子

¥1,575
Amazon.co.jp

そもそもアーティストって何か?ということから、
アーティストの歴史、
なぜ、人は「アーティスト」って呼ばれたがるのか?という心理分析、
などなど、現代のアーティスト事情を毒舌で語ってくれています。

なんてオイラがグダグダ書くより、
目次を見ていただいたほうがどんな本かわかるかと・・・

そいうわけで出版社のサイトから目次抜粋
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○美術家からアーティストへ
日本人はいつからアーティストと名乗り始めたか
八〇年代パルコ文化と横尾忠則の画家宣言 他
○アーティストだらけの音楽シーン
ワンランクアップさせてくれる魔法の言葉/MTVとともに輸入された称号 他
○芸能人アーティスト
芸能人のアート活動への微妙な違和感
[女流画家系]ジュディ・オング/八代亜紀/工藤静香
[画伯系]片岡鶴太郎/ジミー大西
[アーティスト系] 
藤井フミヤ/石井竜也
○『たけしの誰でもピカソ』と『開運!なんでも鑑定団』
「アーティストである」という自己確認に必要なもの
[『たけしの誰でもピカソ』] 自意識のドキュメンタリー-「アートバトル」
[『開運!なんでも鑑定団』]フェティシズムの劇場
○職人とクリエイター
[アーティストと職人編] 「職人技」と「職人仕事」の違い
[アーティストとクリエイター編]『みずゑ』が開拓した創作少女趣味帝国
○「美」の職人アーティストたち
フローラル・アーティストと華道家/「カリスマ美容師」から「ヘア・アーティスト」へ/「メイクさん」からメイクアップ・アーティスト」へ 他
○私もアーティストだった
[美大受験予備校から芸術大学へ]西武美術館・アールヴィヴァン・リブロが参考書だった
[創作活動と美術業界] ビジネスとしてのアート/注文の多いアーティスト 他
○「アーティストになりたい」というココロ
「自分流症候群]基本をスルーさせる根拠のない自信
[自然体症候群]死なない程度の毒やエロ-女の子の「私」完結ワールド
[別格症候群]カリスマを目指すノウハウ-アーティストと就職
格差社会の中のオンリーワン幻想




独創的なアイディアやデザインには縁遠いオイラは、
「アーティスト」と呼ばれたいと思ったら人生に負けると思っている(´・ω・`)

しっかし、外からこういう業界事情みたいなものをニラニラ眺めるのって面白いね。