福翁とは、慶応義塾の創始者、みんな大好き(ですよね?)な福澤諭吉さんのこと。
諭吉といえば一万円札。
一万円札の人物って他のお札に比べてもすごくえらく見えますよね。
それにあのお札の福澤さんの肖像ってホント威厳がありますし。
そんなお偉そうな福澤さんの生涯とは如何に・・・
と期待して、表紙をめくったとたん、西洋美人とのツーショット写真がΣ( ̄ロ ̄lll)
なにやってますの福澤さん。



顔は誰でも知っているけど、その生涯って意外と知られていないのではないでしょうか?
幕末をテーマにしたドラマや小説にもあまり登場しないようですし。
ソレもそのはず・・・というのはこの本を読めばわかりますが、この人、政治的な活動は一切してらっしゃらないのですね。
これをはじめて読んだ当時は、あまりにも面白すぎて周りにススメまくりました。
で10年ぐらいたった今、改めて読んでみたらやっぱり面白い。


これを読むと、「福澤諭吉」という人物は、意外と気が小さくて、ええかっこしいで、おっちょこちょいなことがわかって、親しみを感じてしまいます(笑)

幕末の若者といったら、目の中に炎をメラメラと燃やして理想を語る熱血漢か、国の行く末を憂いて「どげんかせんといかん!」と立ち上がる正義漢か・・・・なんてイメージがありますが(幕末ってよく知りませんもの)、福澤さんにはそんな気負いも悲壮感もなく、何があっても面白味を見つけて楽しんじゃうポジティブさがあります。
「門閥制度は親の仇」と憎みながらも、真っ向からそれに反抗するわけでもなく、自分を見下す上層階級すら逆手にとって、飄々と好きなことをやり抜いてしまう柔軟さなどは、見習いたいものです。


当時の風俗や思想、出来事が本人の口から語られているわけですから、とても興味深いです。
当事者といっても別にご自身は倒幕派でも佐幕派でもないので、一歩引き気味の視点でなかなか客観的な記録になっています。
(口述なので、細かい事実は勘違いされている部分も多々ありますが)
個人的には、アメリカや欧州に行ったときに、当時の日本人が何に驚いたかが意外性があって面白かったです。

福翁自伝 (ワイド版 岩波文庫)/福沢 諭吉

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