高齢者グループホーム。


帰宅願望。



入浴拒否と同じくらい、

毎日毎日の課題。



夜勤明けの朝。


何やら居室からガサゴソ、ずっと音がしてる。


kさん。


4時半には起きて来られ、タオルと虫眼鏡🔍だけ入ったデッカい手提げ袋を持ってる。


私→「おはようございます。その袋は何?」

kさん→「荷物、全部まとめたから。」

    「もう、家にかえるよ!」


目をキラキラさせて、

お帰りになる気満々。


kさん→「あんたも忙しいだろうから、

     気にしないで。勝手に帰るから!」


私→「わかりました。

   でも、ホラまだ外暗いし、

   あったかいコーヒー淹れたから、

   あったまってからでもいいんじゃない?」


そんなこんなで、

なんとか引き留める↔︎kさん玄関口に行く


の繰り返し。


朝はとにかく忙しい。多忙を極める。

ただでもスタッフ足りない。

なのに、遅番職員休みの連絡が入る。


熱発してしまったご利用者様への対応。

新しく入ったご利用者様への対応。

認知症状や、人となりがまだよくわからないから対応に苦慮。


kさんは玄関口でバッグ持ってドアを開けようとしている。

玄関はロックされてるけど

ほっとくわけにはいかない。



kさんの、毎日毎日の帰りたい思いを聴きながら、わたしはふと、悲しくなった。


ここ、居心地悪いんだろうな。


そして、

認知症の方は、

感じでいる事をリアルに今、生きている。


確かに話される内容は、

「この間、退職したから、家に書類が届いているから取りに行く」

などの理由。


感じている事をリアルに今、生きているから、

何で引き留められるのかもわからないし

何で家に帰れないかもわからない。


kさんの思い、心、言葉を感じながら

kさんの思いに重ね合わせながら


わたしは、、、切なくなった。



帰りたいよね。家に。

書類が来てるか、心配だよね。



人が足りなくて回らない職場のなかで




胸が締め付けられた。