リハ職③
おはようございます
今回も引き続き、リハ職についてです。
初めて勤めた施設は、リハビリ病院が母体でありリハ職から学んだことが多かったという話を前回したと思います・・・今回はPT・OTの技術についてのお話です。
※リハ職の種類は下記の通りです。
①理学療法士(PT):身体機能の維持・向上、痛みの緩和、自立支援のための訓練
②作業療法士(OT):家事や生活動作の回復のための訓練、精神面のケア
③言語聴覚士(ST):摂食や発語(会話)の訓練
初めて勤めた施設で、リハ職が普通に行っていたこと。
それは、シーティングです。
シーティングとは、読んで字のごとく「seating:座る」ということです。
つまり、
車イスに乗車される方の座る姿勢が安定するように環境整備(車イス等の調整)をするということです。
最初の施設では、麻痺があり座位(座る姿勢)が傾く方や、足の関節に拘縮(硬さ)があり、伸びたままで曲がらない方など・・・その方に合わせた座位環境となるように、リハ職がシーティングを行っていました。
例えば、座面クッションをその方のお尻の形に合わせて彫る、とか
先ほどの例の方のように足が曲がらない方については、その支えとなるように
フットレスト(足置台)を調整するとか・・・。
利用者さんの体の状態(麻痺、関節の状態、歪み、痛み、体格など)に合わせ、
座面、背面、フットレスト(足置台)、アームレスト(肘置き)、エレベーティング(フットレストの角度)などの調整をするわけです
車イス一つとってもその方に合わせるためには、細々あるんですよね
そういうことが普通にできていたので、
どこのリハ職もできる当たり前の標準であると思っていました。
実際、シーティング前後で、利用者さんの座位は全く違いました
グラグラしてすぐに傾く方が、ある程度の時間安定して座位を保つことができていましたし、
利用者さんにとっても疲労感が少なくなるという印象でした。
また、リハビリルームへの利用者さんの送り迎えと補助も介護職がしていました。
そのため、リハ職が何を考え、何を目的としているのかを直に見ることができましたし、実際にその場で質問することもできました。
中には、実はリハの時にはできるのに、私達には介助を求める依存的な方もいたりして・・・。
そんな様子がわかれば、こちらが過介助だったとわかりますし、それも反省に繋がりました。
やってみてもらえば、実はできることがある!!
まずは、促して待つ!ということも学びました
しかし・・・次の老健に入社してから・・・
同様にシーティングが必要と思われる方がいて、リハ職に
「この方、シーティングしてもらった方がいいと思うので、
お願いします」と伝えたところ、
リハ職:「シーティングってどうやってやるんですか?」と。
唖然としました
確かに、そのリハ職は若かったです。
当時、20代半ば位だったと思います。
ただ、他にもリハ職はいて・・・、30代の人もいました。
前施設でシーティングをしてくれていたリハ職は、20代でしたし・・・
シーティングをどうやってやるのか?と、
他職種に聞くというその事実に驚愕でした
今ならシーティングができないリハ職はきっといない?と思いますが、
20年以上前ならまだありだったのか?
最初の施設がリハ病院併設だったため、進んでいたのか?
実際がどうなのかわかりませんが、これには本当にびっくりしました。
結果、
「ここをこうした方が利用者さんにとっては楽になるとは思いますが、私は専門職ではないので、他のリハ職に相談してみてください」とお願いしました
が・・・相談相手になるような人がいなかったようで・・・
「他の人に聞いてみたんですが、わかる人がいなくて・・・」と
その方のシーティングは・・・なんとな~く、雰囲気で・・・って感じでした
長くなったので、また次回