祖母#62 ~退所指導~ | Rie's messages

Rie's messages

初心者の頃から、家族、介護士、ケアマネとしての、介護の体験談をエピソードを交えて書いています。何を見てどう判断しているかなど、ヒントになればと思い書き始めました。

 

突然の退所指導

 

おはようございますニコニコ 祖母のその後の話に戻ります。

 

まず、祖母が入所した介護老人保健施設(通称:老健)について簡単にお伝えします。

老健は、本来一時的に入所しリハビリをする施設です。

 

例えば、

例1:肺炎や骨折などで入院し、筋力や体力が低下した方が、一時的に入所しリハビリをすることで在宅復帰の準備をする

例2:自宅での介護負担が大きいため、一時的に入所し介護負担の軽減をはかりつつ動作能力の維持向上を図る。

など、一時的というのがキーワードになっています。

 

かし、当時は一旦老健に入所してもそのまま長期間(年単位で)入所されている方も多くいました真顔

 

私が最初に入職した老健では、

長い方は7年以上いましたし、入所してそのまま看取りまで過ごされた方もいました。

 

つまり、特別養護老人ホーム(通称:特養)のように、一旦入所すると終身(亡くなるまで過ごす)入所になっているケースが多く、老健が特養化していると職場では表現していました。実際、そういう老健が大半だったと思います。


ちなみに、現在は老健で長期化する入所というのは、まずあり得ないと思います。

理由は総合病院等の入院期間が短く早々に退院指導があることと同じで、長期的に入所していると制度上、施設の認定レベルが下がる→収益が下がる、ということが大きな理由だと思います。

 

 

さて、これらを前置きとして、祖母の話に戻ります。

 

祖母は施設生活にもすっかり慣れ、好きな歌を歌ったり、踊りを踊ったりと、もともと人前に立ったり目立つことが好きなタイプでもあったので、楽しく過ごしていたようです。

 

母に対しての文句も言わなくなり、

「お母さん、洗濯物をいつもありがとうおねがいと言うなど、優しい言葉をかけてくれるようになっていましたニコニコ

 

また、排泄面での汚染や失敗はあるものの、動作は全般的に自立~軽介助のままで、物忘れはあるものの、

生活リズムが整った施設の環境であれば安定しており、

介護度も1のままでした。

 

入所後そろそろ1年になろうかという10か月経った頃、念のため施設の方針に変更がないか、母に入所期間の設定や退所指導の条件などを再確認してもらいました。

 

その時点では、

「特に期間設定はなく、祖母は退所指導の対象ではない」という返事だったため・・・安心していました。

 

しかし、そこからさらに半年程したある日・・・

突然、退所指導の電話がありました。

 

「すぐに他の施設を探し早々に退所してほしい!!」という内容でした

 

母が「急には難しいガーン」ということを伝えても、

相談員は、

「それなら在宅介護を検討して下さい!真顔という

強めの退所指導だったようでガーン・・・。

 

母は『家に連れて帰るか??どうするのが良いか?』と、

慌てていました滝汗

 

そして、父と母を含め叔母にも相談し、現状では在宅介護は難しいという私の判断もあり、

他の施設を探すことになりました。

 

そのころ、グループホーム(GH)があちこちにでき始めた頃でしたので、私は母と共に二人でいくつかの施設を見学しに行きました。

 

グループホームとは、「認知症対応型共同生活介護」のことで、簡単に言うと認知症の診断を受けている人が、一緒に暮らす小規模の施設のことです。

制度上看護師は不要であるため、病状が安定していることも前提かと思います。

 

数か所のGH見学の後、自宅から近い場所に開所したGHの管理者であるケアマネの方が、しっかりしていて感じも良く、説明もわかりやすかったことから、その施設への入居を決めました。

 

自宅と同じ地域で、母が原付でも通いやすいという利点もありました。

 

 

さて、退所指導を突然してきた老健について、後からわかったことですが・・・

当時その施設から同様に突然退所指導をされ、私の勤務先施設へ転所されてきた方が何名かいらっしゃいました。

どうやら急に経営方針が変わり、一斉に多くの退所指導をしたようでしたポーン

 

同じ老健という種類の施設で働いていた身としては、その退所指導の仕方はなかなか強気だな、と思います。

 

何の前触れもなく突然の退所指導は、家族の精神負担を考えるといかがなものかと真顔

事前に期間の設定などを説明があり、退所先の提案があり、段階を経てというのが本来の進め方だろうと思います。

 

そんなわけで、突然の退所指導でバタバタと施設見学をし、GHへ転所の流れとなりました。

 

長くなったので、その後の様子はまた次回にニコニコ