祖父の頑張り!!
おはようございます 前回に引き続き、倒れてからの祖父の頑張りについてのお話です。
なんとなく、祖父がどんな人だったかイメージされている方もいらっしゃるかと思いますが・・・。
祖父はかなりの頑張りやさんでした。
そして、やさしかった。
私に対してもそうですが、祖母に対してもそういう人でした。
まだ祖父が元気な頃、祖母が胆嚢炎で入院したことがあったのですが、
その際には毎日天気が良くても悪くても、片道30分はかかる病院まで自転車でお見舞いに行っていました。
1日に午前午後で2度行っていることもありました
(←どんだけおばあちゃんのことが好きなんだこの人は!と思った覚えがあります)。
さて、祖父のその後の話に戻ります・・・。
祖父は脳出血により、右麻痺が出ていました。
発語(言葉を発する)ははっきりしない、やや舌足らずな感じになっていましたし、
すぐに思うように言葉が出ないもどかしさがあるようでした。
特に怒ったりイライラして感情が高ぶると、すっと言葉が出ず
「んん~っ!」となっていました。
また、麻痺にはざっくり下記の2種類がありますが・・・、
弛緩性麻痺(しかんせいまひ):筋肉がだらりとなり力が入りにくい麻痺
痙性麻痺(けいせいまひ):筋肉が硬くなり動きにくい麻痺
祖父の場合は、右腕が痙性麻痺で硬くなり、自力では肘を多少持ち上げることができる程度で、ほぼ完全麻痺でした。
右足は腕よりは多少動きが良い状態でした。
リハビリで、日常生活に必要な【立つ】【座る】など様々な訓練をしてもらっていました。
移動は車いすでしたが、最初は立ち座りから、平行棒内の歩行へ、そして、
最終的には介助が必要ではあるものの短距離であればなんとか杖歩行ができるようになっていきました。
そして、「利き手交換」。
利き手が麻痺になった場合、この訓練をします。
右利きの祖父は、左手で食事ができるようになっていました。
中でも私が『すごっ』と思ったのは、
左手で箸を使うんです
しかも普通に上手なんです
私だったら絶対できませんし、訓練中もイラっとして、
『もういーじゃん、スプーンやフォークで食べればさ』となってしまうと思いますが、
祖父はどうやって練習したんでしょうかね?
食事時、左手で箸を使う祖父を見て、
私:「おじいちゃん、左手で箸使えるの?すご~いもともと両利きだったの?」
祖父:「ちがうよ、練習したんだよ」
と嬉しそうに笑っていたのを覚えています。
長年いろんな利用者さんに会ってきていますが、利き手交換してお箸を使う方を
他に見た記憶がありません・・・。
相当根気がいるんじゃないでしょうか??
このように入院→施設入所し、トータルで2年位リハビリしながらの生活だったと思います。祖父自身がリハビリを頑張り、その間私は介護職として働きはじめ、家族で準備をし、結果在宅復帰することになります。
その、在宅復帰後の様子はまた後日。