前回のお話からの続きです。
先生から聞いた内容を息子に聞いてみました。
「給食が嫌いなの?」
息子は、嫌いだと答えました。
「なぜ嫌いなの?」
息子は、もはやなぜ嫌いなのか、そもそも幼稚園の何もかもが嫌いなのか、何がどう嫌なのか自分でもよく分からない様子でした。まだ幼いですし。
でも、息子ははっきりこう言いました。
給食を残しちゃいけないからいやだ
給食を残してはいけない体質が幼稚園にはあったわけです。
私は息子に「給食は残していいよ」と言いました。「給食は残しちゃいけないんだよ」と、全く安心しない息子に、「じゃあ、お母さんが先生に言ってあげる」と約束しました。
翌日の登園時に、先生に事の次第を話しました。毎日のように行き渋りがあること、その原因と思われる給食への不安を軽くしたいこと。そういうわけで、「我が家としては、給食は完食しなくても良い方針です。ですので、給食は残させてください。」と伝えました。やはり、ここまでくると、家庭の方針は理解してもらう必要があります。
それからは、息子が減らして欲しい量まで減らしてもらい、まずはひとつ息子の不安を軽くしました。
それでも、息子は幼稚園を好きになれるわけではなく、給食への不安はつきまといました。泣いて行き渋るたびに、「お母さんが先生に伝えてあげるよ」と、登園時に先生に直接「今日は給食が不安のようなので、給食はあまり食べられないかもしれません」と伝えました。親が助け船を出すことで、息子は安心することができました。
もはや、先生としても「毎日言わなくてもわかってますよ」って感じですが、これはポーズなのです。先生には理由を話し、息子が望む限り、毎日のように、息子の前で私から先生に言いました。
神経質になった私に先生は気を使うようになったのか、降園時には、先生から給食の様子を話してくれるようになりました。
「○○君に、どのくらい食べれる?と聞いたら半分の半分になってしまい、ほんの少量になってしまいました」
「一日の栄養量が足りているか気になります」
先生は、息子が無理して食べていることをあまり理解していないようで、「本当はもっと食べられるんじゃないの?」と感じていて、もっと食べさせたい思いがあるようでした。
私は、「しばらくは、息子の意思に任せてください」「栄養のことは家庭で補いたいと思います。」とお願いしました。
このままの状況がしばらく続きました。
そんな2学期の終わり頃、息子が珍しく幼稚園での出来事を話しました。
「給食で○○ちゃんが食べるのに時間が掛かって、最後は年少さんの教室で食べてたよ」
つづく…