以前から、義母は、「ばあちゃん、○○達(孫)と電車に乗ってお出掛けしたいわ~」と言っていたので、たまには義母に喜んでもらいたいと思い、電車に乗って、隣の市で開催中のつつじ祭りに行ってきました。夫は仕事です。
義母は常におんぶに抱っこで人任せな人です。そのくせ、主導権は自分で握りたがる上に文句ばかりなので、連れて行く人間は本当に疲れます。今回も覚悟はしていたので、帰る頃にはクタクタでした。
長いこと登り下りのある公園内を歩いて義母も疲れ気味でした。義母は疲れてくるとイライラします。
そろそろ帰ろうかと、公園の最寄り駅までの帰り道、
「こっちの道の方が近いんでないの?」
「ほら、こっちの道の方が階段の昇り降りがなくて楽だったわ!」
「私の方が道知ってたわ」
「行きは、ようあんな道歩いたわ、もう少し考えて欲しいわ」
と散々文句垂れていました。
そして、突然こう言ってきたのです。
「さくちゃん、どうしてそんな服着てるの?」
「そんなって、どんなですか!?」
と聞いたら、
「なんで、そんな袖から糸出てるような変な服着てるんかと思って。」
「え?変ですか?切りっぱなしのこういうデザインなんですけど…」
私が着ていたのは、こんなイメージの少しダメージ感がある服でした。
「なんでそんな服、よう着るわと思って(笑)」
「私らみたいな年寄りは、糸が出てたり穴が開いてる服なんてよう着んし、絶対おかしいって思われるもん。」
「ママ、ようそんな服着るなぁ??」
「そんな服しか持ってないんか(笑)」
垂れ流れてますよ、毒が。
汚い汚い。
これは、疲れている症状なんです。疲れてないといくら義母もここまでは言いません。でも、疲れているってだけで、ここまで口汚くなるんです。脳のコントロールがぶっ壊れるのでしょうか。
「ボロじゃなくて、ダメージのデザインなんだよ」と娘も一緒に言ってくれたのですが、全然伝わるわけないし、収まらないんですわ。残念です。相手にもしたくないです
さてさて、駅に着きました。義母は構内にある立ち食いのお蕎麦やさんの蕎麦が好きで、久しぶりに駅に来たので「皆で食べて帰ろう!」と楽しみにしていました、勝手に
でも、公園で軽食を食べたため、私と子供達はお腹は空いていませんでした。義母にも「お腹がいっぱいなので、私達は1杯を3人で食べますね」と言っておきました。
構内の休憩所の一角にある立ち食い蕎麦なので、小さなスタンドの中でお姉さんが一人で作っています。義母が注文しようとすると、お姉さんが、
と申し訳なさそうに言いました。ありゃ~、仕方ない。じゃあ、お義母さんどうぞ!と思ったのも束の間、義母は、
「なんや~!1杯しかないんかぁ。残念やわ。せぇーっかく来たのに…。」
「すみません」
「じゃあ、いいわ、あんた達で食いねーや」
と、私達に振ります。なんで!?いらないし!!
「え!?お義母さん食べてください」と私が勧めると、
「じゃあ、どんぶりふたつに分けてくれる!?この子ら(孫)にも食べさせたいから!」
「いつも駅に来ると食べるから、今日も楽しみにしてたのに、本当に残念やわ」
「この子ら(孫)も何にも食べないでお腹すかせて来たのに(ため息)。」
「すみません」
はぁぁ!?公園で食べてきたのに大嘘言ってるし、お腹いっぱいなのも知ってるのに、なんて大袈裟にお姉さんに毒づいて!
「1杯食べられてラッキーじゃないですか良かったです!」って言っても無駄でした。
隣でひとりで食べてるお爺さんがいるのに、「もうちょっと早く来てたら皆で食べれられたのに。」とか、知らずに後から注文して来られたお客さんに「この人らも食べれんわ(笑)」とか、信じられない言葉のオンパレード。待ち合い室には他の方も休憩していました。静かな場所で大騒ぎしてるのは義母だけです。
わざわざどんぶりもふたつ用意してもらって、孫に食べさせて、自分は食べれないもんで(食えよ!!)、それを理由に益々お姉さんに横柄な態度でいるから、
「だから!私たちはお腹いっぱいなので、お義母さん食べてください!」と言って、子供と3人でその場を離れました。
義母が何かを発する度にお姉さんは「すいません」と言うしかなくて、義母は何度も「すいません」を言わせてました。食べ終わるまでずーっと嫌みをネチネチ言ってました。
まるで、縮み上がってるモスラに火を吐くキングギドラのような光景。
久しぶりにこんな義母を見て、いろいろ思い出しました。今までこうやって一緒にいるだけで、散々恥をかいてきたなぁって…。
最近、義母は少し性格が大人しくなったと油断していたのですが、たった4時間の外出なのに、やはり本性が出ました。
義母は、子供達の「また一緒に電車に乗って出掛けようね」の言葉にとても喜んで満足したようです。そうですね、また いつか 行きましょう。3年後くらい?