義母は6人兄妹です。そのうち、女姉妹は5人。今でも仲良く、よくお茶屋やドライブに出かけているようです。
義母の姉妹は洋服を買うのがとても好きで、買っても着れなかったり、もう着なくなった服を義母に譲っています。
それが私にも回ってきます。
義母の姉妹はもう70代ですよ。残念ですが、アラフォーの私が着たいと思う服はほとんどありません。
「妹が、これさくちゃんにってたくさん洋服を持ってきてくれたんや。欲しいのがあったら持ってって!」
私にと言っても、私にわざわざ買ってくれたとかではないですからね。姉妹が着なくなった服や、買ったのに気が変わったのかタグが付いたままの服です。
そんな気まぐれな洋服…、あんまり有り難くないです。
『わぁ、嬉しいです。素敵ですね。じゃあ、コレとコレいただいていいですか。』
パジャマにはいいかな、と何枚か選ぶと、
『これも素敵やって!デザインが変わってるし、妹の買う服は高いものばかりや。ちょっと一回着てみて!』
と言って、無理やりその場で試着させます…。
私が、隣の部屋で着替えようとすると、
「なんや、お母さん、わざわざ隠れて着替えてるわ。誰も見たりせんっていうのに。ちょっと自意識過剰やなー」
と子供に言っています。いちいちいちいち…、うるせぇ…、ってイラッとします。
「いいから、ここで脱いで羽織ればいいんやって!」
と、キャミソールになって着替えさせられたこともあります。不本意です。
試着したって、地味だし、丈も年寄りっぽくて、好きではありません。
「似合ってるわー!いいわ!家で着たらいいわ!ちょっと出掛ける時に羽織るのにちょうどいいわ!」
「せっかくさくちゃんにってくれたんだから、一回くらい着ないとあかんわ。」
と、結局持って帰らされます。
最初の頃は、義母が勧める言葉を素直に受け取って、頑張って着たりもしました(自分でも気の毒…)。
おじさんのお洒落着セーターって分かりますか?仕事でのスーツ姿とのギャップにゾッとするようなド派手な色合いのセーター。
こんなやつ。
義母に勧められてきっぱり「いらん!」と言った夫の代わりに私が着ている写真が残っています
仕方なく1度だけ義母の前で着たんだと思います。
話は戻りますが、義母の前で試着した服を、素敵だから今日はそのまま着ていなさいと言ってくることもあり、以前は素直に従ったり。
ある時なんて、たまたまその後、幼稚園のママ友に会ってしまうという。最悪でした。
茶色のタートルネックセーターに、大きなチェック柄の袖無しチュニックの重ね着。
うわ!ダっサっ!!地味すぎる…。恥ずかしすぎる
その時から、必ず、自分の服に着替えると決めました。
欲しい服がないので、
『ちょっと着ないかもです宝の持ち腐れになりそうなんで(結構です)…。お義母さん似合いそうですよ!』
と言っても、
「私は、あっちに掛けてあるのにしたからもういいの。」
『着なかったらもったいないので、こっちのだけもらって帰りますね。』
「私だって着ないし…。もったいないわー。せっかくあんたにってくれたのに、どうしよ。まぁ、いいわ私が着るわ」
と不機嫌になります。
おそらくですが。叔母たちは、「欲しい服がなかったら、さくちゃんにあげればいいんや」と義母に言って、どんどんどんどん義母に服を持ってくるのだと思います。
そして、最終的な引き取りは私。最終処分場。
そもそも、30以上も年代の違う他人に、自分の着た服をあげようと思うのが…、ちょっと理解できません。喜ぶと本気で思ってるんでしょうか。「洋服をありがとうございます!」とお礼を言われて、逆に恥ずかしくならないのでしょうか。
何を聞き付けてか、叔母たちの娘の分まで私に回ってくるようになりました。
義母がいちいち、私が欲しいものや欲しくないものに口出しして押し付けようとするので、なおさら有り難いと思えなくなるのです。
誰かが言っていました。「その母ちゃんに、誰かのゴミは私にとってもゴミなんですって言ってやれよ」って。その通りです。
結局、自分で気ままに買って、自分で処分ができないのです。だから、誰かに押し付けるんです。
私はだんだんと、洋服の中から欲しいものを選りすぐって丁寧に断ったり気を使ったりするのが面倒臭くなって、適当に持って帰るようになりました。
叔母たちは、勿体無い精神でリサイクルをしたいのだろうけど、人に押し付ける手段しか持ち得ていないのです。
だから、代わりに私がリサイクルしてあげようと、考えを変えました
今では、欲しい服以外は、さっさとメルカリに出品して、お小遣いにしています。残った洋服は、即ゴミ箱行きです。