野球少年と彼女
そう、それから数日後。
甲子園常連校に通う、同中学出身の友達A♂から、メールが届きました。
A (久しぶりー!突然だけど新谷(理子)って今、どっか怪我してる?)
彗 (穴に落ちて足怪我してるけど?)
A (そっか、ありがとう)
………………?
いや待てよ。『そっか』じゃねーよ。
気になって電話してみたらね。
彗 『なんで知ってるん?』
A 『あー…のさ、新谷、あそこの接骨院通ってない?』
彗 『行ってるよ、だから何でお前がそんなこと知ってんの』
A 『俺が直接知ってるわけじゃないんだけど
野球部のツレもさ、そこの接骨院通ってんだよ。
で、足、怪我してるコに一目ぼれしたって騒いでて
制服着てたから高校は分かるけど、名前が分からんってうだうだ言っててさ。
で、彗の高校らしかったから、もしかしたらと思って聞いてみた
でもまぁ、俺は新谷の連絡先知らないし、教えないから安心してー』
彗 『(あー…それで菜緒も美奈も理子にメールしてきたんだな)
なるほど?』
A 『相変わらずモテるね~新谷(笑)ま、頑張って(`∀´)』
彗 『あいよ、じゃ、ね』
………おい理子。
お前…アドレス、教えていいっつってたよな?いい根性してるじゃねーか。
彗「理子?ちょっといい?」
理「何ー?」
彗「美奈の友達から、メールきた?」
理「うん、きたよーあっそうそう、その人ね、テレビに出てたー
てか、高校野球の地区予選なんだけど、すごかったよ♪♪
決勝、応援に来てって言われたんだけど、彗、一緒に行かない??
暑いから、いや?私、野球観戦、大好きなんだよね(・∀・)」
も、ね、それ天然なの?悪魔なの?
言うことなくなっちゃったじゃん。
その頃からすでに、完璧なまでに僕のツボをおさえていた、彼女です。
後日一緒に甲子園をテレビで観戦中。
理子の携帯には例の彼から、朝から「応援よろしく」メールが入ってたらしい。
彗「あんな活躍してる選手とメールしてて、好きになんないの?」
理「は?なんで好きになるの?」
彗「いや、だって向こうは確実に理子狙いでしょ」
理「え?私の顔と名前しか知らないのに?ないない(笑)」
彗「………」
理「もしそうでも、私が好きになるのとは関係ないしね?」
もうね、メロメロです。