ちわ~、読めば読むほど馬鹿丸出し、リエコJです。


旅話、続きをどうぞ!


☆☆☆

マハラジャホテルを後にし、紳士に宿まで送ってもらった。


紳士は口説けなかった為かなんだかイラついているようで、やたらと無口になっている。


宿に着くと、メインバザールの宿に明日戻りたいと伝えた。


紳士は怒った顔で「なぜだ?」


と問いただしてきたので、「立地が悪すぎるから戻りたい」と告げて部屋に入った。


部屋に入ってから30分後、、電話のベルが鳴り響く、、


紳士がいつもの穏やかな口調とは別人の強い口調で、突然インド国内ツアーを勧めてきた。


「安全で安いからどうか?」


「ツアーは自由に周れないし、自分で周ったほうが安いから遠慮しておきます。」


一度紳士は納得して電話を切ったが、30分後、同じ内容でもっと安くするからと電話をかけてきた。


再度断るが、またすぐに電話が鳴る。。



口説けなかったら今度は金づるの対象に変わったのか?


10回目くらいの電話を受け、断り、、もう電話を出ないことにした。


するとその10分後、、ドアを激しく叩く音が。


まさか、、


紳士だ、、何で電話に出ないかと怒鳴っている。


いや、もはや紳士という雰囲気ではない。


「本当に節約したいからそんなツアーなんか参加できない!」


ドア越しに叫ぶと、、紳士はなにやらヒンドゥー語で喋り始めた。


携帯で誰かと話しているようだ。


ひぇ~、、なんだか怖い!


変な人を連れてこられて、ドアをぶち破ってきたらどうしよう。


第一この宿も紳士の紹介なんだから、鍵を開けられてもおかしくない。


不安なことを考え始めるとどんどんドツボにはまっていく。。


紳士はしばらくして、、また私の部屋をノックすると、


「OK,わかったよ、ゆっくりおやすみハニー」と甘い声で言うと去っていった。


こらぁ!誰がハニーじゃヽ(`Д´)ノ


なんだかこの豹変っぷりが怖い。。


本当に諦めたのか?


それとも他にボスがいて、新たな指令を下されたのか?


とりあえず、、ドキドキしてまったく眠れなかった。


知らない人についていっちゃダメよ。


人を簡単に信用しちゃダメよ。


4歳児でもわかるようなことである。


アタシ、、4歳児プラス20歳。


そしてここは日本ではなくインドだ。


荷造りをしてドキマギしていたが、、何事もないまま、夜が明けた。


紳士は”スイカのお種さん”を引き連れて朝迎えに来てくれた。


スイカのお種さん、君のことが正直うざかったが、、今はなんだか頼りになる存在に見える。。


たぶん君はルピーをいくらかもらって私を紳士に紹介したが、、私は紳士にとってloverにもならなければmoneyにもならなかった。


紳士にとってもう必要のない存在だからスイカのお種さんがここに呼ばれたのだ。


まぁ、結局のところ紳士は良い人だった。


「これから、自分の身は自分で守るためにも気をつけて!インド人は平気でウソをつく。」(←アンタだ。)


と言ってメインバザールまで送ってくれた。


宿の近くまで車で着くと、もう2度と会うことはないだろう紳士に最後尋ねてみた。


「あなたは本当に政府観光局の人なの?」


「ああ、もちろんだよ。ハニー」


不敵で上品な笑みを浮かべる紳士はちょっといい車で走り去っていった。


もちろん、偽者間違いないのだが、、偽者の中でもきっと彼は超エリートだ。


そうか、、、あの車はあの上品な物腰と語学堪能な知能で、カモ旅行者に高いツアーを組ませて地道に稼いだ金で買ったのか~。


と勝手な解釈をした。


やるなぁ。


でも、、、ハニーじゃないってば(`×´)


つ☆づ☆く