シェイクスピアの言葉を泳ぐ③~稽古開始! | 鷹野梨恵子が時々思い出したかのように更新するブログ。

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Photo by Akitoshi Takano

11月、いよいよ演出の山崎清介さんと無名塾の役者との初対面の日を迎えた。
その日は清介さんから事前にいただいていたざっくりとした準備稿を読んだ。
そこにはお題の各作品から、原文通りに抜粋されたシーンの数々。
1つのシーンで、それぞれの配役を変えて読むため、最低2回、最高5回。
抜粋されているシーンはほぼ長台詞のやりとりのため、“シェイクスピアの言葉に溺れる”私たち。
感覚はほぼ筋トレ。
読むだけなのに、稽古後はへとへとだった。
(本番のセットにも使った丸テーブル。
“出演者少ないから贅沢使いで!”という理由だけでセッティングしたものが、装置になるとは!と、内心興奮していた。)

自分も関わったことのある作品は『ロミオとジュリエット』のみだったが、その台詞を読む時、頭の中にそれぞれのキャストの音が蘇ってしまい、大分苦しめられた。
イメージの中で読みたくない!
目の前に書かれている文字と出会って、
目の前にいる相手と出会って、
一瞬一瞬を新たに生み出したい。
特にジュリエットのバルコニーなんて、既存のイメージが強すぎて、すらすらとそれらしく読む自分に吐き気がした。
が、何度も何度も読むうちに、新しい発見が増え、2019年12月の時点での私個人のジュリエットを発見できたのではないかと思っている。
(無名塾のロミジュリ出演時の私。モンタギュー夫人。)

続く。