YOU DON'T KNOW ME ~この気持ちを君は知らない~ | 美肌ジャズタイム

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『ジャズをもっと身近に』をモットーに、歌とフルートで活動している日本の女性ジャズ歌手若生りえのブログ。ジャズの歌詞について語っています。

電球ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いですSAYUうふふ
 

YOU DON‘T KNOW ME
~この気持ちを君は知らない~
1955年
作詞・作曲/  シンディ・ウォーカー(Cindy Walker)
                    エディ・アーノルド(Eddy Arnold) 

【女性カントリーミュージシャンが書いた切ない恋の歌】

この歌は、1955年に、女性カントリー歌手でソングライターの『シンディ・ウォーカー』が、ちょうど彼女が作曲した歌を歌い始めた、同じく男性カントリー歌手(ゴスペル、ポップも)の『エディ・アーノルド』のために書いた曲。

曲の内容は、友人関係の女性に密かにずっと恋をしている男性が、友人関係までもが壊れるのが怖くて、愛を告げることもできず、ただ見守るだけの、かなり切ない、バラードです。

【レイ・チャールズ等ジャンルを超えて歌い継がれる名曲に】
もしかしたらクレジットの関係か、恐らくほとんどシンディ・ウォーカー彼女自身が作り、エディは少し手伝ったくらいかもしれないのですが、カントリーらしいメロディーラインもよく、『かなわぬ恋』の歌は、1955年に作られてから、ジャンルを越えた100人は越える歌手たちによって歌われてきました。

エディ・アーノルドの録音が先に発売されましたが、先にビルボードをにぎわせたのは、1956年にジェリー・ヴェイルが、自身最高の14位、その2ヵ月後に、エディのヴァージョンが、カントリー部門で10位になりました。

その後、なんと言っても1962年に

あのレイ・チャールズが2位までのぼりつめ、

イージー・リスニング部門では、
3週間連続1位を獲得しました。

【誰を聴く?】
今回の歌はジャンルを越えた大物が歌っており、
男性歌手ですと、

レイ・チャールズ。

エルヴィス・プレスリー。
ボブ・ディラン。

ウィリーネルソン。

ジョン・レジェンド。

ハワイアンのイズラエル。

 

ジャズでは、ハリー・コニック・ジュニア。
そして、マイケル・ブーブレ。

あとは、10年前のブログで『7色の声を持つ男

と称されているとご紹介させていただいた

ラッセル・ワトソン。

【私のおススメは、マイケル・ブーブレ!】
私のこの曲の一番のお気に入り、

そして、今回の訳詩に近い気分は、
マイケル・ブーブレ!

彼のアルバムのアレンジは、私にとって、時々
華やかすぎるところがあるのですが、
この歌に関しては別!!
やっぱり良い声の持ち主です。


もちろん、レイ・チャールズの素晴らしい録音も好きですが、
ささやくように歌い、盛り上がるところで
少しシャウト気味に泣きが入るあたりは、
日本人にはより受け入れやすいような感じがします。


以前この歌をリクエストしていただいた方もこの
マイケル・ブーブレ・ヴァージョンを聴き、
お気に入りになってしまったそうです。

女性では、パティ・ペイジ。

ベッド・ミドラー。
シャリー・ホーン。

シェリル・ベンティーン。
 

あと、ダイアナ・クラールが、

カントリーの大御所ウィリー・ネルソンと
デュエットで歌っています。

 

【女性も歌ったっていいじゃない!】
やはり、これは男性の歌手で聴きたい気分?

かな???と思いきや!!

これを訳したあと、
『でもこれって女性シンガーが作った歌なんだから、
やっぱり女性がうたってもいいよなぁ~。』
と思い直しまして、『男性版』に

女心を足した表現に直した『女性版』も

訳してみましたので、
こちらもどうぞお読みいただければ幸いです!

さぁ!!まずは
マイケル・ブーブレの切ない声とあわせて
是非、聴いてみてください。

『You Don’t Know Me』

「この気持ちを君は知らない」

ですっ!!どうぞっ!

 

《英語歌詞》

You give your hand to me
And then you say hello
And I can hardly speak
My heart is beating so
And anyone can tell
You think you know me well
Well, you don’t know me

No, you don’t know the one
Who dreams of you at night
And longs to kiss your lips 
And longs to hold you tight
Oh, I’m just a friend
That’s all I’ve ever been
‘Cause you don’t know me

For I never knew 
The art of making love
Though my heart aches 
With love for you

Afraid and shy 
I let my chance go by
A chance that you might
Love me too

You give your hand to me
And then you say good-bye
I watch you walk away
Beside a lucky guy
Oh, you’ll never know
The one who loves you so
You don’t know me
You never know 
The one who loves you so
Well, you don’t know me

 

 

0:45~「Oh, I’m just a friend」の

「friend」の発音の抜け感、それだけで泣けてくる~!


《日本語和訳歌詞》

 

〔男性歌手ヴァージョン〕


君がいつも僕に手を差し出し

「あら、こんにちは!!」って言うと

途端に心臓がドキドキして

話もそこそこで

挨拶を返すのがやっとの僕


周りの人が僕らを見たら

仲が良いことくらい分かるし

もちろん君だって 

僕のことを良く知ってるけど

でも、僕の本当の気持ちには

君もまったく気が付いていないよ


そうさ 君は本当の僕のことなんか 

全然分かってない

夜には君を思い

君の唇にキスをしたい

君をぎゅっと抱きしめたいと

いつも夢見ている僕の存在を

あぁ・・・ 

君にとって僕はただの男友達

君とのキスも 抱きしめることも 

今まで一度もない僕

当然さ だって君は僕のこの気持ちに

全く気が付いていないんだから・・・


僕は全然知らなかった・・・

人を愛することの素晴らしさを

確かに 君を愛することで

心の痛みを伴うことはあっても


胸に秘めた思いが

この友情までも壊すかもしれないと思うと

怖くて、思いを伝える勇気が出なくて

絶好のチャンスが来てもつい逃してしまう


もしかしたらそのチャンスは

君も 僕の事を男として認めて

愛してくれるきっかけになるかもしれないのに


君がいつも僕に手を差し出し

「それじゃ、またね!!」

と言い残し帰ってゆく・・・

そんな君の後ろ姿を

いつもそばで見守る 

本当に僕は幸運な男さ


あぁ・・・ 

でも君にはこの僕の本当の気持ち

全然分からないんだろうな

こんなにも心から君のことを愛している

男の存在を

僕も一人の男だということを・・・


君は全然気が付いていない

君のことを一人の男がこんなにも愛しているなんて

そう・・・ 

一人の男としての僕の気持ちを

君は知らない・・・



おとめ座〔女性歌手ヴァージョン〕おとめ座

あなたがいつも私に手を差し出して

「やぁ!こんにちは!」って

笑顔で話しかけてくれるたびに

私の心臓はとたんにドキドキして

挨拶を返すのがやっとなの


周りの人たちは誰でも

私たち二人の仲が良いことは分かっているし

当然、あなたも私のことを良く知っているけれど

でも、友達以上の気持ちを持っている

そんな私の本当の気持ちまで

あなたは気づいていないわ


ええ、全く気が付いていないわ 

私の女としての気持ちになんて

夜になると 

あなたの唇にキスをしたい

あなたの腕に抱かれたいと

切なく夢を見る私の存在になんて

そう、全く気が付いていない・・・


だって、あなたにとって

私はただの女友達だもの

あなたとのキスも、腕に抱かれることも

友達以上のことは今まで一度もない私

当然ね・・・だってあなたは

私が特別な思いでいることを

知らないんだから


今まで知らなかったわ・・・

こんな人の愛し方を

ゆっくりと

まるで一枚の絵を作り上げていく

こんな素敵な愛の形ってあるのね

なかなか想いが伝わらなくて

心が痛むけど


何度も思ったわ

今日こそ打ち明けようって

でも、たとえそのチャンスがきても

この友情まで壊れてしまったらと思うと

それが怖くて、本当の気持ちが言えなかった

もしかしたらそれがきっかけで

一人の女性として

あなたも、私を愛してくれるかもしれないのに


こんなことを考えているうちに

また、あなたが私に手を差し出して

「それじゃぁ、また!」と言って帰ってゆく・・・

そんな後ろ姿をいつも見守りながら

あなたみたいな素敵な人の友達でいられて

それだけでも 

私って幸せな女の子だな、って思うの


あぁ・・・

あなたのそばで

いつも、こんなにも

あなたのことだけを愛している

私という存在に気が付かないなんて


あなたは知らない

こんなにもあなたのことだけを愛している

女がいるってことを

そう・・・全然、気が付いていないんだから