人の顔が1人ひとり違うように、花の咲く時期もみんな違います。

いつ、どこで咲くのか?

どんな花が咲くのか?

すべて決まっていますが、知っているのは神様とその人の魂だけです。

もし、あなたの身の回りに花が咲かなくて不安に思っている人がいたら、「大丈夫ですよ」と自分のきれいに開いた花を見せてあげましょう。

それまでに重ねてきた失敗について話してあげると、相手の人に1つ、肩の荷を降ろしてもらうことができます。

成功した話ばかりをすると、 
「自分にはできそうにない」って、相手の心を硬くしてしまうんです。

だから、私は、『成功』っていう字を、よーく見てみると、小さな 『失敗』という文字の集合体なんですよ
というお話を、よくさせてもらいます。

そうなんです。 成功って、「小さな失敗」 が集まってできあがっているんですね。

 失敗して、恥をかいて覚えたことって、 忘れないんです。

だから、失敗を避けるのは、学ぶのをやめてしまうことと同じです。

恥ずかしかったことや、失敗の体験談は、ぜひ進んで人に話してあげてください。


失敗をすると、長い間、反省する人がいます。

反省中は、心も頭も停滞しているので、じつは休んでいるのと同じです。

「やっちゃったなぁ。でも、こうすると失敗するってわかって、ツイてる!」と、 いかにすぐ気持ちを立て直すかが勝負なんです。

「ツイてない人って、最初から最後までツイていない、だから失敗したって思っているんだよな。

でも、ツイてないって恨めしく思うのは最初の段階のことで、そこからツイてるに変えちゃえばいいだけなの」

あるとき一人さんが、あるお宅で階段から落ちたあとで、夕ごはんを食べ ながら言いました。

「俺さ、さっき階段から落っこちただろ?

本能だよね、落ちた瞬間、やっぱり頭にくるんだよ。 

『こんなご丁寧にワックスかけることないじゃないか』って、人の家なのに(笑)。

信ちゃんは、サンダルで、 はだしだった私に、玄関で靴下貸してくれたよな。

『はだしだったら滑らなかったのに!
信ちゃん、わざわざ靴下貸さなくてもいいじゃないか〜』って、一瞬、思ったの(笑)

それで、最後にやっと『こんなものですんで、ツイてたな。みんな親切でやってく れたんだもんな〜』って思えたんだよ。

でも、最初は、『痛い』とか、『こんにゃろう』とか、本能で思っちゃう。

そこで、 『ツイてること』を思い返すんだよ。 

『人生を変えるクセ』がついてるんだね。

私は、5回か6回、改良すれば、人は絶対に成功するって信じてるの。 

次回、あのお宅に行ったら、階段の手すりにつかまって、すり足で歩くよ」

成功の達人のひとりさんから、こんなことを言われたら、安心しますよね(笑)

「地球は行動の星である」

ひとりさんがよくそう言います。

天国で習ってきたことを実践して、
「失敗するか」 「成功するか」を試すために、私たちはここにいます。

行動してみないと、なにひとつわからないんです。

行動して、恥をかいても、失敗をしても、そこには必ず学びがあります。

頭から 「どうせうまくいかない」と思うことはやめて、 「ツイてる」と思うと、 小さな失敗がたくさん集まって、成功の花が咲いていきます。


失敗したときは、「ツイてる」ことを思い返しましょう。

ツイてないことがツイてることに変わります。


斎藤一人 宇野信行 著

『成功の花を咲かせなさい』より