「引き寄せの法則」というと、
「言ったことが形になる」ことだと思っている人がいます。

それで、「言ってみたけど形にならなかった」って言うけど、それはあなたが未熟だからなんですよね。

努力もなしに、ただ「思えば叶う」とか「書いたら実現する」というのはまず、その発想自体が貧しいんです。だから、貧しいものを引き寄せるんだよ。

この地球という星は 「行動の星」です。 

神様が私たちの魂を、行動を通して成長させるためにつくった“場”なのです。

行動してみてうまくいかなかったら、自分が未熟だということがわかります。

だからそこに工夫が生まれたり、人に教わるという行動が生まれたりして、その結果、成長していきます。

未熟は悪いことではありません。 

悪いのは間違ったときに、素直にその間違いを認められないことなのです。

未熟な人は正しいことを教えてもらっても、それがなかなか正解だとは思えません。 

でもその結果うまくいかないんだとしたら、そのときに自分が未熟だったんだと知ればいいのです。 

未熟だから間違えるのはしかたないんだよ。

「言ったことが形になる」っていうのは、言っていると行動したくなります。 

だから言うことは行動するためのモチベーションとして必要ということにつながります。

ただ、注意が必要なのは、
「行動すること」と「勉強すること」は違うということです。

本を読んだり、講演会や勉強会に出席したりすることで「行動している」“つもり”なっている人がいます。 

でも行動は“実践”が伴って初めて価値が生まれるもの。

いくら本を読んだり、講演会に行ったりして知識を増やしても、それを実践して自分の知恵に変えないと、「本当に行動したこと」にはなりません。

中には行動しない者同士が集まって仲良くなる。同じ波動を出しているから話が合うのでしょう。

そこで自分たちがいかに正しいかって、傷の舐め合いみたいなことをします。まわりも同じようなことを言っているから自分も正しいように思うかもしれないけれど、そのようなまわりの人たちは成功していますか?

自分たちの間違いを認めたくないから 「欲を持ってはいけない」とか言って、自分たちの言っていることを正当化しようとします。

「正当」ということは、“正しい”ということです。

正しいのにあなたが苦しいとしたら、その苦しさはずっと続きます。 でも、神はあなたを苦しめようとは絶対にしません。

やっていて苦しいとしたら、それは「間違ってますよ」ということを知らせる合図なんです。

この星は「行動の星」だから、行動してみたら自分が正しいかどうかわかります。 

本当に正しいことをしていたら、必ず成功してしあわせになるんです。 

世の中には いろんな“教え”があるから、その中で自分に合うものをやればいい。

つねに、本当にしあわせかどうかが大事なの。 

不幸は不幸なんだよ。 

それを素直に受け止めて、
「ああ、自分は未熟だったんだ」と知って、
「だからこれからしあわせになるんだ」と行動を変えればいいのです。


斎藤一人 柴村恵美子 著

『百発百中』より