「これからの時代、成功するのに必要なものは何でしょうか?」と質問されることがよくあります。    

そういうとき、私の頭の中には、瞬時にいろいろなことが浮かびますが、「どうしてもこれだけは欠かせないな」と最優先で伝えたいことが一つあります。    

それは・・・「魅力」です。    

「人を喜ばせる、魅力のある人」が、これからの時代、圧倒的に強くなる。    

言ってみれば、「魅力競争の時代」になると私は思っています。    

「魅力競争とは、いったい何ですか?」と思う人もいるでしょう。    

それは、こういうことなのです。    

例えば、あなたがひと月に一度、健康食品を買うとしますよね。    

いままでは、「自分の家の近くにあるお店」を選ぶ人が多かったでしょう。    

たとえ、そのお店の人が、無愛想だったり、クラ~い感じだったとしても、「近いから」という理由を優先して、選ぶ人が多かったのです。    

ところが、これからの時代は、「ちょっと遠くても、魅力のあるお店」を選ぶ人が圧倒的に多くなります。    

例えば、健康食品のお店なら、健康に関するおもしろい情報をいろいろ教えてくれたり・・・。    

店長さんがすごく魅力的で、「その人に逢いたい!」という一心で通ってしまったり・・・。    

お店のスタッフさんが自分の悩みの相談に乗ってくれて、親身になってアドバイスしてくれたり・・・。    

そういう「魅力的なお店」が、たとえ車で30分かかるところにあっても・・・、    

多くの人は「魅力的なお店」で買い物することを選ぶ。    

そういう時代になるのです。    

たとえ、車で30分かかったとしても、その30分はお客さんにとって、「ムダな時間」ではありません。    

「今日は、どんな話が聞けるのかな?」    

「早く、あの人に逢いたいな!」    

そんなふうにワクワクする気持ちが広がっていく「ステキな旅」になるのです。    

また、立地が悪いところで商売をしている人は、自分のお店が不利な場所にあると引け目を感じる必要もありません。    

なぜなら、どんな場所にあっても「魅力を出すこと」を考えていたら、自然とお客さんは続々と集まってきてくれるようになるのです。 

戦国時代は、力で相手を倒し、自分の国を広げる競争をしていました。    

戦国時代はとっくに終わりましたが、実はまだ「お客さん獲得競争」というのは続いているのです。    

一人さん流に言うと、それは「魅力出しっこ競争」    

お客さんを喜ばせる「魅力の競争」が、これからはますます激化していくでしょう。    

言ってみれば、魅力さえあれば、学歴も、経験も、肩書きも関係ないのです。    

これは、魅力で勝負している人にとっては、すばらしい時代の到来だと言えるでしょう。    


斎藤一人 著    

『カンタン成功法則』より