種っていうのはね、蒔くにしても、発芽する時期ってものがあるんだよ。

それと同じで、人も必ず目覚める時期っていうのがあるの。

そして、それは人によって違うの。それでいいの。

周りの人は、信じて待ってあげればいいの。

他の人と自分を比べて、芽が出るのが早いとか遅いとか、うまくいかないって思わなくていいの。

それよりも、あなたが愛のある人間になって、あなたが幸せになればいい。

そうなれると、人のことも許せたり、待ってあげられるんだよ。

すると、あなたからは、春のような暖かさが出るんだよね。

それが相手の芽を出させたり、花を咲かせることにつながるんだよ。

あなたの笑顔も、話す優しい言葉も、愛のある行動も、相手の花を咲かせるお手伝いみたいなものなんだね。

そして、なぜかそういう人が、一番美しい花を咲かせることになるんだよ。

自分で開花しちゃうんだね。

自分で幸せの花を咲かせて、開花してしまえば、自然と周りもそうなるからね。

それなのに、「どうしてあの人は!あの人は!」って言ってる人がよくいるけど、そういう人は「あの人」をかまい過ぎなんだよ。

そうじゃなくて、「あの人」を信じてあげるの。

あなたが心配しているってことは、相手を信じてないのと同じなんだってことに気づくべきなんだよ。

相手も自分もともに「愛と光でできているんだから、大丈夫!」って信じてあげるの。

そこから、あなたは自分の花を咲かせながら相手を待ってあげればいいの。

相手を待っていれば、自然に相手の芽だって出るようになっているの。

今世で芽が出なければ来世、来世出なければまた来世という具合に、いつか必ず芽が出るの。

その間だって、その人は何もしてないんじゃないの。

いろいろなことを経験して、ちゃんと芽を出すために育んでいるの。

たくさんのことを学んでいるの。

よく人が言う「困ったこと」って、本当に困っていることじゃないんだよ。

それは学んでるってことなの。

人って、それぞれ今世学ぶことを決めてきているの。

魂はちゃんとそのことを知っているから、必ずそれを学ぶようになっているんだけど、そこで周りがごちゃごちゃ口を出したり、やたらと心配しちゃいけないの。

たとえそれが、うまくいかなかったとしても、うまくいかないってことを学んでいるだけなの。

なぜって、人ってもともと、うまくいかないことを学んでからじゃないと、素直さが学べないようにプログラムされているんだよね。

だから、相手のことを心配するより、ただ信じてあげるの。

相手に対しても
「今、神の愛により、すべてのことがうまくいっています」って祈ってあげるといいよね。


斎藤一人 著

「素直さ」こそ最強の武器である より