冬が終わってしまいます
どうも頭がはっきりしないと思ったら
木蓮の季節も終わりがち
春がやってきているのですね
今は梅
次は桜
それが過ぎたら鈴蘭です
春ってものの扱いには
少々戸惑ってしまいます
春に毒
春の盗賊
そんなよな
あ
「春には煙の花を撒き、太陽の標本を集めて過ごした。」
も
確か
そんな気持ちで書いたような歌でした
ニニももう
随分やってないですね
いざやってみると
すごく楽しいんですけどね
そうそう
春にそんな歌を書いて
なんだか朗々と
何かに浮かされるような暖気に不安になりながら
雨が降ったら
マリーアントワネットの避雷針が回って
男がやってくる
このなんとも云えない
浮遊感と間延び
掴みどころも収まりどころもない
だだ流れの空気
そんなものがただただ苦しくって
大好きだった春が
段々と
薄ろ暗い季節になっていったのです
冬が終わってしまいます
今日は或る場所から
着の身着のまま走って
帰宅しました
ちょっと慌てていたんです
コートもショールも指輪も時計も全て置いて
鞄だけ持って
電車に乗っていたんです
それで
あ
全く寒くない
と
春に気付かされたのですね
生ぬるくて
空々しくて
重たくて
冬が行ってしまいます
大切なものを沢山沢山拐って
冬が行ってしまいます
◎聴いている音◎
マイケル=ナイマン・the heart asks pleasure first
Baigiasi。