これから婚礼司会者を目指す方の
一助になればいいなー。
そんな思いで綴っています。


【新婦の手紙】

新婦の手紙の代読を頼まれることが
稀にありますが、やはりそこは
新婦ご自身が読まれた方が
間違いなく親御様は喜ばれますので
やんわりとお断りすることにしています。


でも、万が一
読めなくなってしまった時のために
一応手紙のコピーは取り
司会者は手元に置いておきます。



ずいぶん前のことでした。

その新婦は打ち合わせの時から
泣きます。絶対に泣きます。
その時は司会者さんが交代して
読み上げて下さいね。
とのことでした。
そのやりとりはよくある事です。

しかし、披露宴本番は
新婦ご本人も逃げられないという責任感と
またご自身で感謝の気持ちを伝えたいという
使命感などで、それまで読めないと
言われていた方でも
ほとんどが読まれます。

そしてその新婦は宣言通り
読み上げ始めてから
しばらくしてストップしてしまいました。



司会者はしばらく様子を伺いながら
心の中で「頑張れ!頑張れ!」と
エールを送り見守っていました。

そして、少し落ち着いたら
また読み始めるという繰り返しで
何とか読み終えたそうです。

良かった。良かった。
新婦ご自身で感謝の思いを伝えられました。
と、安心してお披楽喜した後日

あの司会者さんは助けてくれなかった…
とのお言葉があったそうです。


助けてあげたいのは山々です。
けれども、親御様はきっとお嬢様の声で
お手紙を読んで欲しいはず。
(だと思います)



◉新婦の気持ちは助けて欲しかった。

◉親御様の気持ちは
   そのまま続けて欲しかった(と思います)


正解は何だったのでしょう。
わかりません。


けれども、お叱りを受けたとしても
余程のことがない限り
私もきっと後者を選んでいたと思います。