「学校に行きたくないなら行かなくてもいい」という声が多く報道されるようになりましたが、私はそうは思いません。


不登校は子どもが心に課題を抱えているサインだからです。
だから、不登校は放っておいてはいけません。

放っておくと、本格的な精神疾患に進行し、長期の引きこもりになる可能性が大きいからです。

「本人がそうしたくてそうしているんだから」と言う人もいますが、そうではありません。

ほとんどのケースで、本人は外に出たい、皆と同じように普通に生きたい、そんなふうに思っています。


私は東日本大震災を機に、被災地域で支援活動を始めました。
震災後、不登校が何倍にも増え、そういった子ども達の多くが放置されていたからです。

マザーリンクでは被災した母子家庭が更なる貧困に陥らないようにという想いで、『子どもの貧困対策』として『ひとり親家庭』の支援を続けてましたが、その中で不登校の子どもが沢山いることを知りました。

支援していたある母子家庭では、お子さん三人いて、一番下の女の子が震災後、津波の影響で不登校となり、リストカットと自殺未遂を繰り返していました。お母さんは「本当はずっと傍にいてやりたいけど、子ども三人養っていかなければならないから働きに行く。仕事行く時は家中の刃物を持って仕事に行く。」と言っていました。それでも、結構距離のあるコンビニまで歩いて行って、カッターを買って、手首を切ったこともありました。

近所の他のシングルマザーから「寝占さん、今どこにいるの?〇〇さんちのお嬢さん手首を切って救急車で運ばれたから、行ってあげて。」と電話が掛かってきます。

当時は既に、地元のメディアで私たちの活動が取り上げられ、私一人では追い付かないくらい、不登校の相談が沢山きてました。

結局私はそのお母さんの支援をできないまま、気になりながらも時間ばかりが過ぎて行きました。


そして今日、朝約束していた方にお会いしようと車のエンジンを掛けようとしたら、バッテリーが上がっていて車が動きません。動くようになるまでどのくらい時間が掛かるか分からないし、先方にご迷惑をお掛けするわけにもいかないと予定をキャンセルしたところで、逆に少しだけ隙間の時間ができて、10分だけと立ち寄ったお店で、「寝占さん!!似た人がいると思ったら、やっぱり寝占さんだー!!今どこに居るのー?」とそのお母さんから声を掛けられたのです。

私が今でも陸前高田に住んでいると思っている人は実は少なくありません。

そのお母さんとは、コロナの前にしばらくぶりにお会いして以来だから、2年以上のご無沙汰でした。

私が「今どうしてるの?」と尋ねると、
「一時は少し良くなったと思ったのに、今はどんどん酷くなって心療内科にもまったく通えなくて、障がい者年金の認定を受けられるようになった。本人は普通の人と同じにしたいと言っている。」とのこと。

あー、きっと神様がバッテリーを上げたことで、私をここに導いたに違いない。
「大丈夫。私が助けてあげるから。」そんな事を心の中で呟いて、
「今日はもう帰らなければならないけれど、次に来るときに絶対に連絡するからね。」と言ってその場を後にしました。

そう、私の「リボンメソッド」はお母さんが実践するだけで、不登校だけでなく、引きこもりも解消できるし、リストカットなくなり、過食症も治り、ありとあらゆる精神疾患がなくなる奇跡のメソッドなんです。


「私が助けてあげるから、大丈夫。」