集英社コバルト文庫で発売された ユウマとユリのロマンチックアドベンチャー というシリーズ本

 



こちら、2巻の帯にもあるように、一巻がNHKのラジオドラマ化されて、主演の坂本悠馬を堀秀行さんが演じましたピンクハート

当時録音したカセットテープ… まだどこかにある、かもしれない(笑)

堀秀行さんの大ファンなのでラジオドラマを聞き(録音し)その流れで原作を読み、シリーズ全巻追ったんだった

今回の再読も、悠馬さんのセリフは堀秀行さんを脳内再生して読んだわ!!

 

作者の山崎晴哉さんはアニメの脚本家として活躍された方。

ルパンのカリオストロの城の脚本を手掛けたと、小説の作者紹介欄に記載があります。それ以外にもキン肉マンとかも。

当時は脚本家なんて気にしていなかったけど、きっといろいろ山崎さんの手掛けた作品を見てる、はず

もう鬼籍に入られてるようで、びっくり。

昭和も遠くなりにけり…

 

そしてこの小説、なんというか… 

昭和の中高生がサクッと読める、軽い小説、って感じですかね… 今時風に言えばライトノベルか…(今のラノベは読んだことがないので何とも言えないけど)

登場人物がピンチに陥っても難なく切り抜けるし、かなりご都合主義展開も多い

本当にびっくりするほどライトです(苦笑) 令和の大人が読むには正直きつい。なんだかどれも同じような展開で眠くなってページが進まなかったり…

 

内容的には、メイン登場人物の坂本悠馬さんの泥棒一家のお宝奪取騒動に、普通の女子高生百合子嬢が巻き込まれていろんな冒険をするストーリー って感じ、ですね

 

登場人物は

 

坂本龍馬の子孫で、世界的な大泥棒~坂本悠馬

アラン・ドロンの息子~アランジュニア

マリリン・モンローの娘~マリリン清原

悠馬さんの相棒(飼い犬)でめちゃくちゃかしこいポメラニアン~総司

主人公は、両親が早くに他界し遠縁の悠馬さんに引き取られた女子高生の宇田百合子嬢

 

悠馬を追う…いわゆる銭形警部ポジションのインターポールのハッサン警部補(ギャグ担当でドジ)

フランスの美人警視正ミレーユさん

 

この辺りがレギュラー人物

そこに各巻「お宝に関係する人物=敵と味方両方」複数人

 

登場人物全員、かなりわかりやすい設定。こういうタイプはこういう性格ね、的な。

メインの悠馬チームからしてあの設定だし

だから非常に覚えやすい

悪役ポジションには好感度は全くわかないけど「いかにも」な役割で登場するので、笑ってしまうほど。

一方悪役でも、ビジュアル化したら若くてイケメンだろうと思われる登場人物はただの悪役ではなく胸に秘めたあれこれがある。

繰り返すけどほんとにわかりやすい(苦笑)

 

各巻のタイトルと発売年・定価は以下の通り

 

「サハラの涙」 

めちゃめちゃでかい宝石「サハラの涙」をめぐって 大国と貧しい小国のあれこれ

ラジオドラマ化されたもの

昭和63年3月10日 初版 定価340円

 

「マドリッドの朝焼け」 

有名画家の幻の名画 絵の中にスペインの歴史を裏で操っている組織の幹部の名前がある(世界がひっくり返るほどの重大な情報らしい)

昭和63年6月10日 初版 定価360円

 

「函館のコスモス」

徳川埋蔵金をめぐって、土方歳三の子孫の北海道独立の野心が絡む ヒロインの秘密の一端が出てくる

昭和63年9月10日初版 定価360円

 

「ウィーンの微風」

世界的に有名な女性プロスキーヤーを、所属チーム(常に束縛されている状態)から連れ出す これもお宝奪取の一つ

昭和63年12月10日 初版 定価340円

 

「メルボルンの小百合」

ヒロインの出生の秘密が明かされる 

1989年3月10日(この巻から西暦表示) 初版 定価340円

 

各巻はこんな感じ

定価…安い… 消費税導入前だよこりゃ

 

ロマンチックアドベンチャーと銘打ってるけど、ギャグ要素もそれなりに多い

登場人物のセリフや行動で「周囲がドテッとこけた!」とか、小説でそれ書いちゃうんだ(笑)

 

ロマンチック→お宝のそのもの・お宝の持つ背景・状況。それにまつわるロマンチックですね

世界に名だたるお宝って、ロマンチックな背景を持ってること多いもんね

 

どんなにピンチになっても、ヒロインもメイン登場人物も切り抜けます。いい方向に展開します(ご都合主義、ともいう)

なのにお宝と密接な関係がある「その巻だけのゲスト登場人物」は死んじゃうんでちょっとびっくりです。この作風?作品?で死人出る?みたいな?

「世界的なお宝」にはロマンもあるけど、血まみれの背景もある(お宝をめぐって血みどろの争奪戦とかあるもんね)から、ゲスト登場人物はそれ担当なのかも?

 

ちょっと面白いのが作者・山崎晴哉さんが小説の中の一登場人物として出てくる点

そもそもこの作品が、ヒロイン百合子嬢が、悠馬さんと自分の冒険譚を小説にしてほしいと山崎さんに依頼する設定

小説の語り部もヤマザキさんということになってます。

このヤマザキさん、小説の中で読者に語り掛けてくるんだな(笑)

登場人物にモデルがいて、そのモデルと自分は親しい。今からみんなと会ってきま~すと、あとがきに書いてあったり

「情報を教えてほしければ 東京都~←集英社の実際の住所 集英社コバルト文庫までお手紙ください」みたいな一文も

悠馬の怪盗テクニックは「作家である自分には職業上知りえた情報は守秘義務があるので教えられない」って堂々と小説内で語り、肝心の悠馬さんがお宝をどうやって盗んだかは書いていない←まぁ別にトリックが肝な小説じゃないからいいし、うまいことサバいたな(笑)

実際の現場?を目撃して小説に仕立てているという語り部たる作者に「守秘義務があるから言えない」と言われれば、それ以上は読者として突っ込めん

 

本当にライトで、ある意味昭和のアニメを見てる感覚になれる作品←ピンチを都合よく切り抜けたり。とにかく都合が良く話が進む

発売したの昭和だからね

 

ただ唯一苦手なのが主人公の百合子嬢だった。

とにかく明るく元気、なのはいいとして、あまりにも能天気・危機感の欠片もない女子高生なので…無理(苦笑) 状況によってはあまりの能天気さにイライラしちゃって。

ラジオドラマを聞いた時から、好きになれなかった子ではあった。百合子嬢以外のメンバーが好感度高いからこの作品を好きでいられたわけで(まぁ悠馬役の堀秀行さんゆえ、かな)改めて〇十年ぶりで再読しても全く好きになれないヒロインだった。

 

まぁほんとに「定価」含め昭和を感じたライトな小説でしたね

今は亡きコバルト文庫ってこんなだったんだなぁ

 

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