紫ともさんも当時とあまり変わってなかったなぁ
この作品、トップ娘役としてはちょっと微妙な配役にならざるを得なくて(女性は蚊帳の外になっちゃいますからね題材的に)序盤は浅野内匠頭(2番手男役)の奥さんで、トップスターのカリンチョさんと絡んでくるのは奥さんの出番が終わってから、もう一役…大石内蔵助を暗殺しようとする女の隠密役
宝塚歌劇の舞台である以上、トップコンビがひかれあっていく筋書きを入れざるを得ないんだけど、トップ娘役のポジションがこういう二役になるのは珍しいと思う。
ともちゃん演じる隠密のお蘭が、大石内蔵助にぐいぐい惹かれていくのがよくわかるんだよね(そういう演出だけど)
内蔵助さんは離縁したとはいえ奥さんいるし、目的があるからお蘭さんに対して惚れるとか魅かれるとかはないけど、そういう生き方をしている明らかに自分の命を狙ってきている隠密=殺し屋に対して優しく気遣ってくるからさぁぁぁ~ 女側の視点としちゃ惚れるわー
内蔵助さんがお蘭さんの命を案じた時に「あたしは、今歩いてるところからすーっと消えるようにいなくなると自分で思ってます」みたいなセリフがカットされずにちゃんと残ってたの、嬉しかったなぁ。お蘭さんの人生を的確に表したいいセリフ(でも哀しい)なので削るわけにはいかないですよね。このセリフ、お蘭さんはなんとも寂しげではかない。再び聞けて嬉しかった
すっしー(寿つかささん)は今回、当時たかこさんがやった「読売」やってたけど、あぁーそれも懐かしい
たかこさんの、ちょっと鼻にかかった歌声込みで思い出してしまった
実家がお寿司屋さんだから「寿つかさ」って芸名にした、ってヤンさんにインタビューされたのいまだに忘れてない。この頃は宝塚専用CSチャンネル?なんてなかったと思うけど、なんで見たんだったかなぁ(友達が録画ビデオテープを見せてくれた)
すっしーも現役当時好きだった。トップ路線じゃない、こういういぶし銀的な脇役さん大好きでしたよ!!
33年前は茶坊主でしたーって言ったら、カリンチョさんが「茶坊主!(笑)」って笑ってて、こちらも「あー茶坊主」って内心フフフってなりました
ほんとに下級生の頃だったんだねすっしーさん
おっちょん(成瀬こうきさん)は、在団中=私が観劇してた頃 のまんまの美貌で驚いちゃったじゃないか
しかももうお子さんがいるとか←カーテンコールの時のトークでカリンチョさんが言った
えええええお母さんなの?! なんという美貌なお母さんなことか。
私はヅカファン時代は断然「男役として出来上がった人」を見てるのが好きだったので、若手に目が行かないんだけど、おっちょんだけは初舞台の時からすらっと身長が高くて美貌でひときわ目立っていたので注目していた
今もこんなに美貌だなんて…
当時、声もちょっと特徴があって。そこも当時のままで、とにかく当時のままの美貌と声に驚きまくったわ!
今回、貫禄ある役もやってて、あのおっちょんがこんな貫禄のある役を… って当時目線になってしまった… あぁでも美人さん!!
はやせ翔馬さん…は当時名前しか確認してない人だったんだけど、今回挨拶で「現役時代よりもセリフがたくさんあって」って。
もともとダンスの人なので芝居ではあまり活躍の場がなかったと。そういう私をカリンチョさんはちゃんと見ていてくれたと涙ながらに語ってた。
この時初めて「あぁ華やかなスターは舞台上でも一握りで、こういうたくさんのそのほかの人があの舞台を支えてくれてたんだな」って、宝塚の一面に改めて気づいちゃって、いちばんはやせさんの挨拶に泣けてきた
今回彼女が演じたのは、本公演で泉つかささんがやった隠密(殺し屋)役。どうも新人公演で演じてたみたいですねはやせさん。
私はこの役で泉つかささんがものすごく好きになって、退団時にファンレター書いちゃったくらいなんだけど…
今回のはやせさんもすごくよくて、最後の挨拶含め、この隠密役がより印象的になりました
立ともみさんは今は足が悪くて移動がすごく大変らしいですが、今回 カリンチョが出るなら。忠臣蔵ならと、関西から出張ってきてくださったと。
朱未知留さんは3児の母なんだって!
こういう仕事にはすごくブランクがあるから、皆さんの足を引っ張らないかすごく心配だったらしい
りんごさん(早乙女幸さん)もやっぱりこういう仕事から遠ざかってたけど、またカリンチョさんの奥さん役ができて嬉しいってことでした。
お二人とも現役時代とお変わりなく、朱未知留さんの歌声は声量があったし、りんごさんのあの特徴ある何ともいえない雰囲気も健在だった
りんごさんなんて、内蔵助の妻兼任で茶屋のおばあさんも。おばあさんの方、あまりにも楽しいかつてのりんごさんの持ち味を拝見できてちょっと顔がほころんでしまった
彩吹真央さんは今回のメンバーの中では一番下級生で、上演当時まだ音校の予科生だったって。
出演さえしていないことに驚き。
そんなわけで、とてつもなく懐かしい思い出がたくさんよみがえってきたうえに、朗読劇そのものも上質でした。
全体的に「懐かしい」「泣きそう」という言葉ばかりが出てくる観劇だった
実際、もうそれしかないね…
宝塚はもうとっくに卒業したし、おそらくもう戻ることはないだろうと思ってたけど、こういうOGの朗読劇的なものならまた見たい!(それこそカリンチョさんのいう「あんたたち」の…(笑))とも思った