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VitaのFD発売時にアニメイト限定版かなんかでゲットした描きおろし布ポスターだかタペストリーだか
すごく素敵なイラストだったので部屋に飾ってる
Vitaで出た本編とFDをセットにした移植版です
Vitaの時好きだったので移植も買ってしまったよ
この作品、スチルすごく多いんですよね。さすがにVitaプレイ時の事は忘れてたので、今回スイッチでリプレイして「こんなに多かったっけ?!」ってなりました。嬉しい悲鳴!
読さんの美々しいイラストがたくさん堪能できる。その上スチル上をタッチするとキャラの一言コメントが聞ける仕様なのもいい(各スチル2か所づつ)
EDは 剣ED2つ 君DE2つ の計4つなので、選択肢次第でこんな展開になるのか!ってなります
剣EDは幸せとは言い難い展開がメインなので「くぅぅぅ私の選択肢=ヒロインの一言のせいで、こんなキッツいEDになるとは!」というやるせなさも大きい。
各キャラのみなさん、こんなつらい運命を背負わせてしまってゴメンなさい。その代わり君EDで存分にしあわせになってくれぃ!と、全キャラに謝罪したい&幸せを願ってしまう。
本編もかなりボリュームがあるのですが、FDがこれまたかなりなボリュームです
スイッチ版は本編とFDが一緒になってるので、コンプするのに3カ月くらいかかった
時代背景が3代将軍徳川家光さまの治世の江戸が舞台なんですが、そうはいってもやっぱりなんちゃって江戸だなぁと今回すごく感じた(笑)
ヒロイン香夜さんのお家。料理茶屋だけど、ドラマや小説なんかで見る史実に近いであろう媒体は、稼業が商売やってたらその手伝いで遊んでる暇なんてないですよね(苦笑)
ましてや香夜さんのお家はお父さんと香夜さんの2人で店を切り盛りしてる(香夜さんの母は早くに亡くなってる)
香夜さんは10代半ば、とくれば重要な戦力として稼業に縛られ自由な時間なんてあまりないはず。なのに、香夜さんは長刀道場に通うは、攻略ルートに入ったらしょっちゅう攻略中の男性と一緒に行動するわ…それなりに店を抜けることもよくあるのでお父さん一人で店を回せるの?って心配になります( 一一)
味に定評があるそれ也の繁盛店みたいなんだけどね
あと、香夜さんチ自宅風呂がある!!この時代の庶民の暮らしに詳しくないけども、江戸庶民なんて銭湯が主だったんでは?! 主、っていうか自宅風呂のある家なんてないんじゃない?!
沸かすのも大変そう…
武士の定義もはっきりしてない…よね(笑)
攻略キャラの一人なんて、遠野の田舎で旅館の息子(養子だけど)だったんだけど、剣で身を立てたくて都会=江戸に出てきた人。それで…お侍になれちゃうものなんだっけ?よくわからんけど、周りの人はみんな彼をお侍さん認定してます。剣持ってたらお侍さん…な感じ? 本人は「実家が旅籠で」とか普通に暴露してるんだけど。
そのくせ、ヒロイン父=料理茶屋の店主 がお武家さんの娘(ヒロイン母)と結婚しようとして大反対されたとか。まぁいいけど
全体的になんちゃって江戸・なんちゃって身分制度ですが、妖怪が普通に存在してて人々の暮らしを脅かしてたりする世界観でもある。そりゃーなんちゃってにもなるし、史実にのっとった江戸時代では乙女ゲームとして成り立たない(笑)
自宅風呂は欲しいもんね! 銭湯でもいいけどもさ。
そして日本刀もこの作品には欠かせません。ここでは天下五剣ってことで5本の名刀が物語の重要アイテムになっております
設定に
「幕府主催の剣取御前試合に出場して一番刀=優勝 になったら、幕府への士官等望みが叶う。場合によっては天下五剣を褒美にいただける」と言うのがあり、攻略キャラルートは天下五剣をベースに話が進んでいく。
御前試合に優勝して一番刀になったとて、その時五剣の使い手に空きがなければ当然もらえません ←誰かほかの人が所持してるから
江戸城下では年に一回御前試合は定期開催。それ以外の地域でも御前試合は行われているようなので、そりゃ五剣はなかなか賜れないわ
だから優勝者としては天下五剣を賜れるなんて、なんと幸せなことか!ってなるんです(その時に天下五剣に空きがあった?ということなので運もいい)そんでこれはどの攻略ルートでも攻略対象男子が五剣を入手できる(そりゃそうだが)
しかしこの天下五剣が曲者だった!
五剣の持ち主になった場合、幕府から隠密な使命を背負わされ過酷な人生を歩む羽目になる。
妻子とも離れ離れにならざるを得ない状況になるし、血塗られた過酷な日々で精神が崩壊しちゃう人も多いらしい。この日の本を守るために必要な事なんだけども、コレ後出しなんだよね…
みんな一番刀を目指して修行して試合にでる。
すごい名刀だから、誰だって五剣が欲しい。でもそんな隠密使命の事なんか幕府はなんも言わないから。五剣を授与して使い手(一番刀)が手になじんでから江戸城に呼ばれて、実は五剣の使い手の一番刀には隠密の仕事があるのだ、って切り出される
蛍ルートの蛍のみ、そんな後だしで過酷な運命を背負わされることにクレームつけてた。
御前試合で優勝しちゃダメなんだ!五剣賜っちゃダメなんだ!!ってプレイヤーは理解しているので、ゲーム機の向こうで剣取りしちゃった攻略対象を見て「ああ~」ってこれから起こる過酷な運命に思いを馳せてしまう。優勝してもいいけど五剣を賜っちゃいかんのよ…
しかしそうじゃないとストーリーが進まない(苦笑)
ちなみに、過去の五剣の持ち主が悲劇的な人生をたどることが多いらしいけど… そうなる前に「もう自分には無理」って五剣返上しちゃえばいいんでない?
って冷静に突っ込んでみた
まぁ一番刀になるほどの人はどの人も基本真面目で、幕府から与えられた役目を返上するなんて考えたこともないんだろうなぁ
お役目自体も、家族にすら話しちゃいけないというのも厳しい。
国家を守る重要なお役目なのに、ろくに報酬も与えられず家族にも会えず働きっぱなしで血みどろ人生を歩まされるって、あんまりじゃないか!!ってことを、プレイ終わって今更すごく感じている(笑)
ちなみに、実際は「五剣が自分の使い手を選ぶ」
いくら試合に優勝して一番刀になって剣を賜っても、剣の方が持ち主を認めないと使いこなせないらしい。
その辺は名刀ならばありがちな言い伝え?なので驚くに値しない。主導権は五剣にあり
でもお役目については実彰さんルートは幕府の対応が甘いシナリオになっていると思う…
実彰さん、お役目を拒否してます(苦笑)
3度優勝してるのに、2度までも剣を賜るのを拒否。3度目は絶対断れないということで「大典太」と言う剣を賜りました
幕府のお役目も、この物語の第一部の共通ルートの「偽の花嫁行列護衛任務」を最後に幕府とはもう関わらないとしてるし。いいんだそれ…。それが通るなら、某攻略キャラのお父さんの一件とか違った結末だったかもしれないのに…
蛍とか鈴懸ルートの場合だって、二人にかなえたい願いがあるから「願いをかなえたいのならお役目にまい進せよ」って感じで幕府的の命に従わざるを得ないことになっちゃってるし。
まぁそういう展開なんだからしょうがない。
そのかわり実彰さんルートは、お役目だからではなく今までの人生の贖罪の為にお役目に生きる、って展開になるのでそれはそれで過酷。いずれにしろこの作品の「剣ルート」はどうあっても過酷な人生が待ち受けてることに変わりはないのだけど
まぁそんな細かいツッコみはあるにしろ、丁寧に作られた上質な作品であることに違いはない
ちなみに劇中音楽もすごくいい。重要なシーンで流れる音楽にこちらの感情を増幅させられることも多かった。
FDである「百夜綴り」はメイン・サブ含めたくさんのサイドストーリーが読めるため、物語やキャラクターに対する理解度も愛着もより一層深まるというのも良い!
極上の一品と言ってもいい良作でした。リプレイできてほんとによかった