★レオンハルト(王子)
緑川ボイスの優しい王子様です。
序盤、人間界から魔界への貢物=生贄 として贈られてきました
本人は自分が生贄になる事に対し、悲観も嘆きもしていない。自分の命が役に立つならどうぞ生贄にしてくださいというスタンスです。
ヒロイン・ローズが真の魔王になる為には人間を生贄にする儀式が必要で、そのためにレオンハルトはもってこい。というのが共通設定。
優しくて穏やかで自己犠牲精神あふれるレオンハルトに対し情がわいちゃって生贄にできなくなるローズさん。
どのルートでも結局は生贄にはならないことになりますが、本人ルートはそこら辺もっと突っ込んで話が進む(自分の家族から生贄として差し出された理由含め)
レオンハルトは王子と言っても妾の子で、宮廷から疎まれて居場所がなかったんですねぇ。
疎まれるだけではなく、成長した今も体に傷が残ってるくらい身体的にもいじめにあっていた模様。そんなだから王家もあっさり生贄として差し出してくるはずだ。
幼少期に母も亡くなってるので、家(宮廷)や生きることに全く未練がない。だから生贄になる=死ぬことに対してもなんとも思ってない。
望まれた存在じゃないから「自分の命誰かの役に立てるならそれでいい」と思ってる。もう達観しちゃってるんだもの。
そういう背景があるのに、とても優しくて穏やか(+イケメン・イケボ)で、そんな人と接していたら好きになっちゃうのは…アリでしょうね。
この人をなんとか幸せにしたいと思わせられる…薄幸な雰囲気だもの。
今回ヒロインが「魔王」なので、レオンハルトは「魔王に捕えられたお姫様」なポジション。という見方も出来ますね(;一_一)
情が出てきたとはいえ、ローズは魔界の責任として魔王候補として儀式=レオンハルトを殺すこと は行わなければならない。
好意を持つと必然的に「生きていてほしい!」って思っちゃうじゃない!
ところがレオンハルトはローズが何を言おうと、説得し逃がそうとしても、生きようとする気持ちも逃げる気持ちもない(状況的に帰る場所もないしね。ひどいいじめの待つところに無理やり帰ってもね)
根本的に二人の気持ちがずれてしまっている。
そこをどうレオンハルトに生きる希望を与え、
儀式をしないことを他の魔族に認めさせるか。そこら辺がレオンルートの展開。
魔族と人間界の融和がこの作品の根本問題ですが、その中でローズさんは一人の女性としていろんな困難によく立ち向かってると、これだけは思いましたねぇ。
恋愛ゲームな以上は多少恋愛脳になったり、クインロゼな以上、エロエロな描写もありましたが。
レオンハルトルートなんて、好きになった男を生贄として殺さなくちゃならない状況に対峙しなくちゃならないんだから。
で。
あくまで私見だけど、クインロゼとそうでないメーカーの違いがココなのではというシーンがありまして。
何をどういっても生きようという気持ちがないレオンハルトに業を煮やしたローズ。
レオンハルトを生贄の処刑台に連れて行くんですね。処刑台を見ることで死を間近に感じれば「やはり怖い死にたくない生きていたい」って気持ちが芽生えるかもしれないと。
でもレオンハルトは処刑台を見ても動じることがなかった…
。
ローズとしては、好意をもった男性を自分の手で殺さなくてはいけない状況だし。彼の生い立ちを知れば余計殺せなくなるし。わざわざ「逃がしてあげるから!」って彼の幸せを願ってるのに「死ぬことが自分の生きる道。ローズの役にたてば自分の人生はそれでいい」じゃ、やるせないしどうしていいかわからないし感情ぐちゃぐちゃになっちゃうよね。
だからローズは感情爆発の上、処刑台に押し倒す。
そして始まった…
リップ音と吐息と「ん…はぁ…は…ふ」というザ・クインロゼの十八番吐息セリフ&舌がどうたらなエロキスの行動描写(;一_一) ←ちなみに一線は越えていない
あーーーここでそーゆー展開かぁ。
こういう状況の場合、他社乙女ゲーだと、例えば大雨・雷鳴のコンボで主人公の気持ちを表し、はかなく笑うレオンハルト←でも雨が涙に見える 相手の両手を掴んでうなだれるヒロインに、 悲しい感じの印象的なBGM。
まぁさすがに↑私ごときが想定できるこんな陳腐な展開は持ってこないだろうけど(笑)
少なくともリップ音&吐息付な濃厚キスシーンにはならないと思うんだよ。
(最近ではオトメイトもかなりエロ描写はあるにしてもね)
「少女漫画の登場人物」ではなく「生身の人間」としては、変えられない未来を忘れるためにひととき欲望に走るというのもアリなことでしょう。
だからロゼのこの展開もアリっちゃアリだとは思うのね。より即物的というかさ~。
結局この展開がクインロゼと他社の方向性の違い。言ってみれば社風の一つなのかも。
とりあえず泣くだけ泣いて、そこから立ち上がり道を探る的なロマンチック少女漫画展開が他社。
泣くよりもまず人間の三大欲求の一つ(笑)に従った後、熱情の残るまま次の方向性を探るロゼ。
どちらが好みか、もしくはどっちも好きな人もいるでしょう。
今回は、クインロゼと他社の違いの一部をなんとなく実感できたことが収穫、だった気がしますね(笑)
あくまで私見です。
で、私は100%ロマンチック少女漫画路線が好みなのでこーゆー展開はほんとうんざりしてしまうのですが。
声オタとしてはつい手を出してしまうのがクインロゼゲー。
もう新作が作られることはないから、ある意味ホッとしているけども!
(声優で買わなくてすむ、というね)