自己満足的大雑把映画日誌

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新宿武蔵野館で観てきました~。重くて暗くてやるせなくて絶望的な映画で、紛うことなき傑作でした。ちょっと要素が多いので、長くなるかもしれないです。


舞台はロシア。主人公は日本でいうところの「ザ・昭和の男」っていうイメージで、朴訥で頑固な一市民のおっさん。主人公たち家族が住む土地を、クズ市長が買収を仕掛けて強引に立ち退きさせようとするところからストーリーは始まる。この市長ってのがまぁ素晴らしいクズっぷりw


徹頭徹尾、主人公は全く報われないし救われない。状況を改善しようと必死にもがいて抵抗するけども、むしろどんどん坂道を転げ落ちていってしまう。いや、厳密に言うと「転げ落とされる」の方が正しいかもしれない。


作中、宗教や神といった概念が沢山出てきます。市長は敬虔な信仰者で、「神が権力をもたらすのだ」とかのたまう。それに対し主人公は「祈れば救われるのか?」と町の神父に詰め寄り、神の非情さを嘆き、憤る。無宗教の自分にはあまり想像がつかないけども、観終わったあと、この点についてかなり考えさせられました。


あと、ロシアの自然風景が壮絶に美しい。人間のちっぽけさを象徴するかのような雄大さでした。映画の雰囲気やストーリーともあいまって効果的に挿入されていたと思います。


ってことで『裁かれるは善人のみ』は、権力の恐ろしさ、一個人の無力さ、信仰とは何か?といったテーマを徹底して現実的に、悲観的に描いた傑作だと思います。色々考えさせられます。めちゃくちゃオススメです!


ちなみに、より深く背景知識等を入れたい方であれば、「キルドーザー事件」「ミヒャエル・コールハースの運命」「ヨブ記」「リヴァイアサン」等のワードを検索してみると面白いかもしれません。自分は観終わったあと気になってググりましたw