閉幕して時間が経ってしまいましたが、

ノートルダムの鐘を数回鑑賞した感想を書いていきます。

ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

■神奈川芸術劇場について

 

元町・中華街駅が最寄りなので、

観劇の前に中華ランチを楽しめました(*^^*)

 

他の劇場の座席に比べて足元にゆとりがあり、

けっこう広々過ごせます。

 
 
■ノートルダムの鐘について感想(主にフロローについて)
 
回を追うごとに、フロローへの感情移入が強くなっている私がいました。
(エスメラルダを殺してしまうのは理解に苦しみますが、、)
固定観念に取りつかれていたり、コンプレックスが強かったり、
人が後ろめたいと思う部分を持っているからでしょうか。
 
今までずーっとキリスト教の教えを忠実に守り、
ひたむきに努力してきたフロロー。
しかし、エスメラルダの登場により初めて恋に落ち、
だんだん暴走が止まらなくなります。
 
今まで真面目に生きてきたからこそ
暴走が激しくなってしまっていると思うと
なんだか悲しい気持ちになりました。
 
フロロー最期のシーンで、
愛していたジェアンに「悪人は罰を受ける」って歌われるの
本当に皮肉ですよね、、、
 
登場人物はいろいろな背景を持っているので、
回ごとに違う人物に注目するのもより楽しめそうです。
 
最後は本当に辛くてしんどくて涙が止まらなくなりますが、
ほのかな希望を感じる劇中劇のラストと、
カジモド役の人が無事演じ終えて服を返却するシーンで、
「ああ観られてよかったな」と心が落ち着いていくのも好きです。
 
 
■キャストの感想
 
見た順番に書いていきます。
文章量に差が出てしまったことはご容赦ください。。。
 
カジモド
・寺元健一郎さん
  大きい目が印象的で話し方もかわいかったです。
  母性本能をくすぐられました。
 
  でも歌になると、ロングトーンの伸びと音圧が印象的でした。
  鉛を注ぎこむシーンの「注ぎこむーーのだああああああ」がすごくパワフルで、
  「えっこれほんとに1人で歌ってるの?あれ?あれ?」と大混乱しました。
 
・金本泰潤さん
  話し方も表情もカジモドそのものでした。
  演技がすごく丁寧で、初めて街に出た時
  「怖くないさ大丈夫」と歌いながら
  必死に手の震えをもう片方の手で押さえているのを見て
  私も震えました。
 
  石になろうの「こころおおおおおお」の圧でボロ泣きしました。
  ノートルダムの鐘のDVDを発売いただいて、演技を隅々まで見たいです。
  少し低めで伸びやかな声にも惹かれました。
 
・飯田達郎さん
  2018年上演のノートルダムの鐘で、初めて拝見した際
  最初の一声(どこに違いがあるのだろう)のあまりのうまさに衝撃を受け、
  いつかもう一度観たいと願っていました。
  まさか叶うとは今でも信じられません。。。
 
  全てを包み込むような深い歌声にうっとりしながらずっと泣いていました。
  すごい声量ですが、のびのび歌っている感じ。
  幸せな歌と辛い歌の落差が大きく、歌による表現力にも感動しました。
  天国の光は圧巻で、最後拍手が起きていました。
  人懐っこい笑顔も魅力的でした。
 
フロロー
・野中万寿夫さん
  イケおじフロロー。
  演じ分けが印象的でした。
  一言話してくれれば、どのあたりを演じているのかわかる気がします。
  個人的に、カジモドを育てることを決心するシーンで
  「私のように」で表情・歌い方が一変するのに毎回ぞっとしてしまいます。
 
・村俊英さん
  野中さんとは対照的に、最初から最後まであまり変わらず、
  人は生まれながらに罪人であることを背負い続けている印象を受けました。
  暴走しているときも、常に迷いを感じました。
  牢獄のシーンでエスメラルダに、「どうして私なの!?」と問われたときに
  寂しげに「…わからん」と返すシーンはこちらも辛かったです。
 
エスメラルダ
・岡村美南さん
  CDキャストの方で、ずっと生でお聴きしたいと思っていました。
  もうお声が上品で本当に素敵。。
  歌はCDで聴いたままで、安定感がすごかったです。
  母性に溢れたエスメラルダという印象を受けました。
  世界の頂上でカジモドと向き合うときの表情が本当に優しい。
  
・松山育恵さん
  情熱的なエスメラルダという印象を受けました。若い感じ。
  自分の正しいと思った方に突き進む感じがかっこよかったです。
  歌はすごく迫力がありました。
 
フィーバス
・神永東吾さん
  おちゃらけていて遊び人要素が強めの印象を受けました。
  戦場の辛い記憶をどうにか消し去ろうと奮闘しているような。。
  すっごくフィーバスでした。お顔綺麗。
  
・佐久間仁さん
  ザ・二枚目。
  韓流スターという感じです。(調べたら韓国の方なのですね。)
  最後クロパンに救出され、
  高いところから民衆に戦いを呼びかけるシーンが
  とんでもなくかっこよかったです。惚れます。
 
・光田健一さん
  優しくていい人そうなフィーバスでした。
  歌がとにかくお上手。。。。
  最初の「時には強くとどろき」から
  「フィーバスすっごく奥行きのある声!!!」と大興奮しました。
 
 
■席の感想
 
最後に、今回通う中で最前列センターと3階イス付き立ち見席という
だいぶ極端な座席を経験できたので、それぞれ見え方を書きます。 
 
<最前列センター>

奇跡的にチケット販売時刻にサイトにアクセスできて取れました。

迫力に圧倒されました。。。私のために上演いただいている気分。

エスメラルダに渡された魔よけのペンダントをまじまじと見つめられました笑

 

意外だったのはキャストや舞台道具によって別のキャストが見切れてしまうこと。

世界の頂上でなどで利用する柵が置いてあると、中の人は見にくいです。

 

 

<3階席イス付立ち見席>

安かったので手を出してみました。一番後ろからの眺めです。

かなり右側・上側は見切れましたが、だいたい見渡せます。

遠いですが、値段に見合う分だけはあると思いました。

 

座っていると柵でほとんど見切れるため、

ずっと立ったまま鑑賞しました。

劇に夢中になっていたのでほとんど疲れませんでした。

 

余談ですが、フロローが最初カジモドを殺そうとして、

石像の視線を感じておびえるシーンではこちらを見るので、

石像のような気持ちになれて楽しかったです。

 

 

■さいごに

 
改めてノートルダムの鐘は何度も観たくなる作品だなと思いました。
来年の東京公演も楽しみです。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。