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「憂鬱という名の地球を破壊する惑星」って冥王星か、海王星なんじゃないか!?って思いました。
冥王星は地球の約5分の1以下の大きさですが、海王星は地球の3.9倍の大きさです。
 
赤い蠍座の恒星アンタレスを見上げるシーンが何回もあります。

アンタレスが見えなくなってから、メランコリアが地球を通過せず衝突することが明らかになっていきます。

 

どちらかというと、惑星メランコリアは感覚を麻痺させて神経を鈍化させる海王星ではなくて、

全てを破壊する冥王星に近いと感じましたが、破壊しかなくて「再生」の部分がありません。

 

ラースフォントリアー監督作品は破壊と再生の「破壊」しかなくて「再生」の部分が描かれていません。

見終わってから椅子にズーンと沈む感じで、立ち上がれなくなるくらい落ち込みます。

 

この映画はコロナ禍以降に見たら非常に納得する内容でした。

これだけの傑作をなぜもっと早く見なかったんだろうと後悔しました。

 

いわゆる引き寄せの法則で、地球が邪悪だから、死の惑星、隕石メランコリアが地球に接近して衝突して、

地球が滅亡するのが必然だったと、ラースフォントリアー監督は言いたいのだろうと思いました。

 

地球が平和で調和した楽園だったら、死の惑星メランコリアを磁石のように引き寄せなかったと言いたいんですね。

 

最近、地震が多発していますが、地震で地球の一部が破壊されるだけならば、時間をかけて復興できますが、

巨大な隕石が地球に衝突して、全てが無になるならば、もうどうしようもないです。

戦争のように化学兵器を落とされる前に迎撃できないので受け入れるしかないです。

 

愛する家族や恋人やペットを事故や事件や病気で失う運命は普通は受け入れられません。

愛する存在を失ってから、何か防げる方法はなかったのか??と自分を責めたり後悔したり無念な気持ちになります。image

 

愛と憎しみは紙一重なので、愛する存在を奪った相手に復讐したくもなります。

 

惑星メランコリアが地球に衝突することに脅えて不安になり動揺するクレアに、主人公のジャスティンが、

地球の生命は邪悪だと言います。

 

確かに、人間が開発した化学兵器で地球環境が破壊され、汚染され、絶滅の危機に瀕している野生動物が沢山います。

人間だけが整形したり性転換したり形を変えて生き残っても、感情は破壊されて行く一方で、

海王星の力(スピリチュアル、現実逃避)に依存するしかなくなってきています。

 

永遠に続くものはないけれど、全てを失う心の準備ができていないと誰でも不安になります。

 

一番冷静で理性的で地に足がついて常識人だったクレアの夫で資産家のジョンが、メランコリアが地球に衝突する前に一足先に馬小屋で自〇します。

 

ジョンはメランコリアが地球に衝突することを知っていたのに妻のクレアには隠して黙っていました。

科学の力では解決できないことが多くて、一番普通だったジョンも妻の姉妹や妻の母親の言動に怒りを感じていたので、

だんだんストレスで精神が蝕まれて行って、もう冷静を装うことに限界が来ていたのだと思いました。

 

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