風神の門 | RIDDLE CRITIC

風神の門

著者: 司馬 遼太郎
タイトル: 風神の門

真田十勇士の一人、霧隠才蔵の物語。梟の城と同じく、忍者を主眼に置いた物語なのですが、同作とはやや趣向が異なる作品となっています。なぜならば、梟の城 の主人公葛籠重蔵が、あくまで実利的で自己の職能に傾倒する忍者たろうとしたのに対し、本作の主人公霧隠才蔵は、忍者である前に人間としての己を重視しているからです。自由奔放でありながらも、人間としての目的を模索する才蔵。そんな折、偶然か必然か甲賀忍者猿飛佐助との接触を持つことにより、才蔵は時代のうねりに身を委ねてゆくことになるのでした。

全般を通して颯々とした雰囲気で展開される本作。火花散る忍術合戦も繰り広げられ、純粋な忍者活劇としても楽しめる物語です。