ゴールデンボーイ

著者: スティーヴン キング, Stephen King, 浅倉 久志
タイトル: ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編
刑務所のリタ・ヘイワース<春は希望の泉>
メイン州はキャッスルロックにあるショーシャンク刑務所。そこに一人の男が入所してきます。名前はアンディー・デュフレーン。大手銀行の副頭取という要職に就き、人生の勝利者を歩んできた彼は、妻と間男を殺した罪で投獄されます。無罪を訴えながらも受け入れられず、刑務所での生活を余儀なくされるアンディー。刑務所内では外界とは全く隔絶したルールがあり、舎監や他の囚人の洗礼を受け彼は辛酸をなめさせられます。しかし、そんな苦難にも負けない不撓不屈の精神、そして目的を達成する執念がアンディーには備わっていたのでした。
「ショーシャンクの空に」という映画の原作にもなった本作。絶望的な状況でも決して諦めず、ついに勝利を掴み取った男の物語。まさに希望を体現したような作品です。
ゴールデンボーイ<転落の夏>
明朗快活で成績優秀、さらには容姿端麗と誰からも好かれるような行動力ある少年、トッド・ボウデン。彼は友人宅である雑誌を見つけます。それはとても古い雑誌で、ナチスが行っていた強制収容所での虐殺を特集していました。トッドはその陰惨な記事に眩暈を覚えながらも、雑誌の内容が本当に事実だったのか、確かめずにはおれない衝動に駆られます。ナチスや強制収容所に関する資料を集め始めたトッド。偶然かはたまた運命のいたずらか、トッドは近くに住む老人そっくりの人間が写った写真を手に入れます。老人はアーサー・デンカーと称していましたが、実はクルト・ドゥサンダーというナチスの軍人でした。老人の正体を持ち前の行動力で見破ったトッド。彼はドゥサンダーの正体を明かさない代わりに、強制収容所での実情を話すよう老人に持ちかけます。かくして所期の目的を果たしたトッドですが、ドゥサンダーの秘密を知れば知るほど、気づかぬうちに自分も泥沼にはまってゆくのでした…
深化する少年と老人の相互依存。堕ちてゆく人間の狂気を、生々しく描き出した作品です。