ビル・エバンスの演奏を聴きはじめると、

いきなり自分の周りの空気が一変する。

ラベルやドビュッシーを聴いてると
宇宙からやってきたみたいな

メガ美しい音の響きに

時間も空気もハイジャックされる。

 

共通しているのは、テンションの使い方が

ほんとうに神業的で、予測不能なのに自然で、

音と音の融合が本当に美しく、

空間が一気に広がる、ということ。

 

聴き始めた頃は、

目の前にいきなり宇宙開けました、的な

印象を受けたものだ。

 

アメリカで歌のインプロのクラスをとっていたとき、

教わったこと。

 

「3度飛ばしで発声練習やっておくと、

インプロするときの音選びに役立つ」

 

それから、3度飛ばしで発声練習するようになった。

 

つまり、

 

ド・ミ・ソ・シ・レ・ファ・ラ・ファ・レ・シ・ソ・ミ・ド 

(ラから降りてくる)

 

で発声練習する。

 

これって、テンションなんです・・

よくかんがえてみたら(笑)。

 

インプロするとき、

チャレンジングな音を選ぶのは、

大変に勇気が要る。

だから基本構成音から

なかなか逸脱できない。

 

でも、3度飛ばしでやっておくと、

普段隠れているテンションの音が理解できる、というわけ。

 

声の方はそれで大分自由になれた。

 

しかし、ピアノはまだもう少し努力がいるようだ。

 

ピアノは機能的に同時にいろんな音を出せるから、

 

どの音を選んで

どの音をはずすか

その判断がいる。

 

ところで、下の本。

ピアノのテンションを紐解く上で

大変参考になる本。

開く度に発見がある。