葬儀の担当の方は、Tさんという若い男性でした。


打ち合わせの時に、喪主様は奥様ですので…と言ったところで義父が、「俺が喪主をやりたい」と言い出しました。


義父の狙いは、喪主が香典の金庫管理ができるという事を聞いたから。


Tさんが、喪主様は奥様ですので…と言っても、金庫管理だけはやりたいと言い出しました。

そこはTさんが、説得してくれてなんとかなったのですが…このお通夜と告別式の2日間は思い出すだけで、今現在も病みそうになる2日間でした。


夕刻になって、弔問の方々がいらっしゃる中、義母と義妹から、信じられない言葉を投げられました。

「お前が殺したんだから、お前には泣く権利ないからな。お通夜でも、お葬式でも、お前、泣くなよ。」←男の人が言ってるわけではないです。義母と義妹は口が悪いのです。  


義母側の親戚たちが集まりはじめて、皆んな口々に「D君、若いのにね…残念だったね」などと言われる度に、義母が私に聞こえるように「うちのDは、殺されたのと同じ。嫁に働かされ過ぎてこうなったんよ。」と言われ続けた。


お通夜が始まり、お坊さんがお経を読みはじめると、不思議な感覚になった、なんで、私ここに居るんだろう?誰のお通夜?喪主って何?なんで私喪主になってんだろう…夢の中にいるようでした。


弔問の方が会場を出る時に、私と義父母でありがとうございましたと頭を下げるのですが、私の会社の上司がきてくれていたので、会社の上司ですと言ってもスルー、子供達の小学校のPTAの人も来てくれていたので、それもスルー。


今度は、お坊さんのお布施で義母が騒ぎ出し、「今すぐお金持ってこい!!」と大声で怒鳴りまくり、実母が、「多目に持ってきているから、お母さんが出すよ」と言ってくれたのですが、義母は「香典から出せ!」 と捲し立てています。 


実母が「さすがにあの態度はひどくない?お母さん、言おうか?」と何度も私に言ってくれたのですが、「いいよ。今は我慢する。こんな場で、喧嘩みたくなったら、Dに申し訳ないから。今は安心して旅立たせてあげたい」と母に言いました。


こういったやりとりを葬儀場の担当のTさんも、他の方も皆んな聞こえていましたし、見ていました。


香典からお金を借りて、お坊さんの部屋へ。

義母も一緒に来て、まずは私の手から力強くもぎ取ったと言う表現が一番当てはまるお布施をお坊さんに、「これ、お布施です」と言いながらあれこれお坊さんに話しかけています。見かねたお坊さんが、喪主はこちらの方ですよね?と私の方を見てくださいました。


お布施も渡して、通夜振舞いの部屋へ。

ここでも、私と、実母、実兄は存在がないかのように扱われ…母と兄に「嫌な思いさせてごめんね。もう少し我慢してね。」そう言うのがやっとでした。


長くなるので、まだ続きます。