娘のニコ、最近17歳になったばかり。毎日楽しそうで羨ましい。性格的に今どきのJKらしいJKに馴染まないところも多少あるのだけど、そこは持ち前の器用さと、ながおくん(夫)譲りの鮮度抜群の天然でうまくやりくりして、彼女なりの立ち位置で青春を120%謳歌している。ちなみにカタカナと四字熟語に絶望的に弱く、「象のダンボ」を思い出せずに「象のボンタ」と発言してしまう系女子。


おなかの中にいたとき、当時はまだ珍しかった4Dエコーというのを撮ってもらったら、そこにいた全員がびっくりするくらいニコニコしていた。だからニコちゃん。2歳息子と一緒にニコちゃん出てくるの楽しみねーと毎日おなかに話しかけて、いざ出てきてみたら全員びっくりするくらいしかめっ面でなかなか笑わないクールベイビーでした。パックジュースにストロー挿して飲んでいるときの眼光鋭く周囲を警戒する様子はまさにゴルゴ13。ママ友界隈ではなぜかニコちゃんと呼ばれずニコさんと呼ばれていた。可愛げなさすぎか。


前置き長くなりましたが、そんな娘に関してとても悩んでいることがあります。とにかく片付けられない。モノの管理ができない。やることが雑。あまりに雑なのでニコもボンタもゴルゴも返上して最近では雑子(ざつこ)と呼んでいます。ニックネームのラインナップ独特。

机の上いろんなもの山積み、ベッドの上服だらけ、カバンの中お菓子のゴミだらけ、メイクポーチ常にぐちゃぐちゃでパンパン、制服だけは「毎日ちゃんとハンガーに掛けなかったらママが着るよ」と脅してあるので(怖)一応無事だけど、その他衣類はクローゼットではなく床に作られた山の中から必要なときに取り出して着る。いやもうほんと親の顔見たい。


私は掃除は嫌いだけど整理整頓好きなので、部屋の中が埃だらけなのはいいけど(よくない)散らかってるのは嫌なタイプ。埃も散らかりも両方イケる遺伝子は完全にながおくんから受け継いでしまった。結婚したとき彼が持ち込んだダンボールから、通帳とエロ本と実印とアフロのかつらと保険証券と葉っぱ隊の葉っぱがぐっちゃぐちゃに混ざって出てきた衝撃を私は一生忘れない。(※体育会系男子なので自前の宴会芸用品を多数所有していたもの。ただしエロ本は含まない)


話を戻して。

もう何年にもわたって口うるさく言い続けているのに全く変わる気配のない片付けられない娘。

「一応女の子なんだからもう少しちゃんとしなよ」と言えば、「あ!ママそれジェンダーバイアスかかってるぅー令和の世の中ではNGだから気をつけた方がいいよ」と言い、「ママの子育ての一番の心残りはニコを片付けられない子に育ててしまったことだよ」と言えば、「ママの一番になれるなんてニコしあわせ(はーと)」と言う。

この清々しいほどの末っ子気質もながおくんから受け継いだ彼女の大きな特徴の1つで、典型的な"上の子"として育った私にはこのちゃっかり天真爛漫で、でも抜け目なくそつのないところが眩しくて羨ましくて1周まわって憎たらしくて仕方ない。我が娘ながら可愛いじゃねぇかチクショー!と思ってしまうと同時に、世の中それだけで渡っていけるほど甘くねぇからな!と思っている。なぜか唐突な巻き舌で。


先日はついに部屋からカビの生えたペットボトルが発見され、あまりの情けなさに「あんたきっとこの先の人生で一度は片付けられないが原因で男にフラれるであろう」と予言したら、「おんなじくらい雑で片付けられなくて、部屋汚くても全然いいよって言ってくれる人探すから大丈夫〜」と言う。娘よ、そこはせめて「きれい好きで片付け上手でニコの分も一緒に片付けるから全然いいよ」と言ってくれる人を探してくれ。いや、贅沢は言わない。せめて大切なものとエロ本を別管理してくれる人に出会ってほしい…(切実)